新・MINERVA 福祉ライブラリー 40
地域包括支援体制のいま
保健・医療・福祉が進める地域づくり
監:公益財団法人日本生命済生会『地域福祉研究』編集委員会
編:黒田 研二
内容紹介
2011年の介護保険法改正時に世に広く知られ、2015年に厚生労働省プロジェクトチームが打ち出したことで、地域づくりの中心的な考え方となった地域包括支援体制。では具体的に何をして、どう変えていくのか。また取り組むメリットは何なのか。本書では一定の成果をあげている。全国でも先駆的な取組を、実際に訪問して紹介。その上で、その取組を支える理論を、それぞれの第一人者が、わかりやすく解説する。
目次
はじめに
序 章 地域包括支援体制を推進する条件(黒田研二)
1 2012年度にみられた「地域包括ケアシステム」の議論
2 「地域包括ケアシステム」「地域包括支援体制」「地域共生社会」のちがい
3 SDGsと地域づくり,両者に共通する条件
4 地域包括支援体制を推進するための条件
第Ⅰ部 現場を歩く:地域包括支援体制と地域づくり
第1章 名張市:小学校区を基盤とした地域づくり
1 名張市を紹介する理由
2 「土台」となる地域づくり組織とまちの保健室の実際
3 保健・医療・福祉の実際
4 名張市の保健・医療・福祉から学ぶこと
第2章 宝塚市:重層的エリア設定と協働のまちづくり
1 宝塚市を紹介する理由
2 協働のまちづくりの実際
3 住民・市民による地域福祉活動の実際
4 地域包括ケアにむけた医療からのアプローチの実際
5 宝塚市の保健・医療・福祉から学ぶこと
第3章 茨木市:計画策定と実施における総合性
1 茨木市を紹介する理由
2 地域包括ケアシステムのしくみづくりの実際
3 専門的サービスの提供の実際:保健医療と福祉
4 住民活動の実際:生活支援・介護予防の取り組み
5 住民主体によるコミュニティづくりの実際
6 茨木市の保健・医療・福祉から学ぶこと
第4章 明石市:分野をこえた総合相談体制と住民活動の結びつき
1 明石市を紹介する理由
2 保健・医療・福祉の実際
3 地域支え合いの現場から
4 保健医療の現場から
5 明石市の保健・医療・福祉から学ぶこと
第Ⅱ部 理論を知る:地域包括支援体制のありかた
第5章 地域包括支援体制の基本的な考え方を知る(太田貞司)
1 地域包括ケアシステムと地域福祉の関係
2 地域包括ケアシステムの位置づけの変化
3 地域包括ケアシステム構築の可能性:日本的「ケアバランス政策」
4 地域包括ケアシステム推進の課題
第6章 地域包括支援の展開において留意すべきことを知る(黒田研二)
1 保健・医療・福祉が追求する価値
2 医療・介護・福祉の計画づくり
3 地域アセスメントとPDCAサイクルの遂行
4 伴走型支援の実践
第7章 地域包括支援体制と医療および多職種連携との関係を知る(藤井博之・二木 立)
1 「地域包括ケアシステム」「地域包括支援体制」「地域共生社会」における医療の位置
2 地域包括ケアと医療の関係を考える
3 地域包括ケアにおける多職種連携を考える
4 保健・医療・福祉など領域を超えて連携する地域包括ケアのための提案
第8章 地域包括支援体制を実現する方法を知る(永田 祐)
1 社会福祉法改正の背景と包括的な支援体制:支援の包括化と地域化
2 包括的な支援体制を検討するための枠組み:ガバナンスと多機関連携
3 包括的な支援体制の実現に向けた課題
4 包括的な支援体制の実現に向けた展望
終 章 グローバル化の先のローカル化:地域からの離陸と着陸(広井良典)
1 ローカル化の時代とコミュニティ
2 地域の多様性とまちづくり・コミュニティ経済
あとがき
さくいん
ISBN:9784623090471
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:248ページ
。定価:2600円(本体)
。発行年月日:2020年12月
。発売日:2020年12月08日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS。