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資本主義の再構築

公正で持続可能な世界をどう実現するか

著:レベッカ・ヘンダーソン
訳:高遠 裕子

紙版

内容紹介

ハーバード大学最高の栄誉称号を持ち、ハーバード・ビジネス・スクールで最高の人気を誇る講座「資本主義の再構築:主宰教授が語る!

株主価値第一主義から目的・存在意義(パーパス)重視の時代へ

SDGs、ESGの背後にある考え方を企業の実践活動を通して解説

フィナンシャル・タイムズ紙・マッキンゼー共催2020年「ビジネス・ブック・アワード」ショートリスト・ノミネート作

著者インタビューが掲載されました
集英社クオータリー『kotoba』2021年冬号「未来を語る人」
日本経済新聞12/24朝刊「グローバル・オピニオン」欄

〇資本主義は歴史上、最も成功した経済システムです。だが、いまやそれが、資本主義そのもの、そして世界を破壊する危機に直面しています。大規模な環境破壊、経済格差、信頼できる社会的な仕組みの崩壊という現代社会の大問題の解決のために、企業や個人はどのような役割を果たせるのか。
〇著者は、株主価値最大化のみを追求することそのものが問題を生み出していると指摘、共有価値の創造、共通の価値観に根差した目的・存在意義(パーパス)主導によるマネジメント、会計・金融・投資の仕組みの変革、個々の企業の枠を越えた業界横断的な自主規制、政府や国との協力が必要不可欠であることを説き、こうした行動には企業に利益をもたらす経済合理性があることを明らかにします。また、政府と市場は互いを必要とし、企業は民主的で自由な社会を支える包摂的な仕組みを強化するために積極的な役割を果たすべきだと提唱します。
〇15年にわたり強い危機感をもって問題解決に取り組んできた著者が、資本主義を創り直すための体系的な枠組みを提示します。

目次

プロローグ

第一章 「事実が変われば、考えを変えます。あなたはどうされますか」株主価値は過去の考え

第二章 「資本主義を再構築する実践」世界で最も重要な対話へようこそ

第三章 資本主義の再構築には経済合理性がある

第四章 深く根ざした共通の価値観:企業の目的・存在意義に革命を起こす

第五章 金融の回路を見直す:長期重視の考え方を定着させる
 
第六章 板挟みのなかで:協力し合うことを学ぶ

第七章 豊かさと自由の源泉を守る:市場、政治、資本主義の未来

第八章 変化という雪崩のなかの小石:世界を変えるための自分なりの道を見つける

著者略歴

著:レベッカ・ヘンダーソン
ハーバード大学ジョン&ナッティ・マッカーサー・ユニバーシティ・プロフェッサー。ハーバード・ビジネススクールでも経営論、戦略論の教鞭を執る。ハーバード大学の中でもごくわずかな教授にしか授与されない最高位の名誉称号「ハーバード・ユニバーシティ・プロフェッサー」をもつ。ハーバード・ビジネススクールで高い評価を得ている講義「資本主義の再構築」を受け持つ(同スクールのMBAコースでは最近5年間で最も成功を収めている)。
NBERリサーチフェロー、英国学士院および米国芸術科学アカデミーのフェロー。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン・スクールで21年にわたりキャリアを積む。同スクールで「年間最優秀教員」の栄誉を受け、イノベーションの経済学、大組織の自己変革について重点的に研究を行う。
アカデミックなキャリアを重ねるとともに、企業のマネジメントにも深く関わる。アムジェン、アイデックスの取締役をそれぞれ8年間、15年間にわたり務める。2019年にフィナンシャル・タイムズ紙が選ぶ「傑出した取締役」3人のうちの1人に選ばれる。
訳:高遠 裕子
翻訳者
おもな訳書に、マンスキー『データ分析と意思決定理論』、ゴードン『アメリカ経済 成長の終焉(上・下)』(共訳)、キンドルバーガー他『熱狂、恐慌、崩壊』、ボールドウィン『GLOBOTCS(グロボティクス)』、シーリグ『20歳のときに知っておきたかったこと』など。

ISBN:9784532358693
出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部
判型:4-6
ページ数:368ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ