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諸世界の戦争

平和はいかが?

著:ブリュノ・ラトゥール
訳:工藤 晋
解説:近藤 和敬

紙版

内容紹介

「単一自然」の政治から「多自然」の政治へ。
現代人類学・現代思想における存在論的転回の中核をなしきたブリュノ・ラトゥールが語る「戦争と平和」とは。
ラトゥールは、グローバルな多文化主義の背後に潜む「単一自然」の問題性を指摘し、「多自然」主義にもとづく政治を提唱する。
現行のグローバリゼーションとカント以来の「永遠平和」をリセットする21世紀の存在論的政治学の試み。

目次

ChapterI  九 一 一
Chapter II  ひとつの自然/多くの文化という分割によって与えられる間違った平和
Chapter III  単一自然から多自然主義へ
Chapter IV「平和ヲ欲スル者ハ……宣戦布告せよ」
ChapterV  いかなる統一なのか? 自然法主義か? あるいは構成主義か?

訳者あとがき セール、ラトゥール、グリッサンをめぐる覚書(工藤晋)

解 題 わたしたちの「外交官」とは誰か、わたしたちの「共通世界」とは何か(近藤和敬)

著者略歴

著:ブリュノ・ラトゥール
1947年、フランス生まれ。哲学者・人類学者。現在、パリ政治学院メディアラボ並びに政治芸術プログラム(SPEAP)付きの名誉教授。専門は科学社会学・科学人類学。主な邦訳に『近代の〈物神事実〉崇拝について ならびに「聖像衝突」』(以文社)などがある。
訳:工藤 晋
1960年生まれ。翻訳家。都立高校教諭。関心領域はカリブ海文学、比較詩学。近年の翻訳にエドゥアール・グリッサン『ラマンタンの入江』(共訳、水声社)、ティム・インゴルド『ラインズ 線の文化史』(左右社)などがある。
解説:近藤 和敬
1979年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間科学)。現在、鹿児島大学法文学部准教授。専門は現代フランス哲学。著書に『構造と生成Ⅰ カヴァイエス研究』(月曜社)、『〈内在の哲学〉へ ーカヴァイエス・ドゥルーズ・スピノザー』(青土社)、『ドゥルーズとガタリの『哲学とは何か』を精読するーー〈内在〉の哲学試論』(講談社)がある。

ISBN:9784753103591
出版社:以文社
判型:4-6
ページ数:136ページ
価格:2200円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDTS