講談社選書メチエ
手の倫理
著:伊藤 亜紗
紙版
内容紹介
人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。
介助、子育て、教育、性愛、看取りなど、さまざまな関わりの場面で、
コミュニケーションは単なる情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。
ときに侵襲的、一方向的な「さわる」から、意志や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野の通路となる「ふれる」へ。
相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、相手との境界、自分の体の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。
目ではなく触覚が生み出す、人間同士の関係の創造的可能性を探る。
目次
序
第1章 倫理:ほんとうの教育/フレーベルの恩物/「倫理一般」は存在しない 他
第2章 触覚:低級感覚としての触覚/内部的にはいりこむ触覚 他
第3章 信頼:安心と信頼は違う/「ふれられる」とは主導権を手渡すこと 他
第4章 コミュニケーション:記号的メディア/物理的メディア/伝達モード/生成モード 他
第5章 共鳴:遊びから生まれる「共鳴」/「伝える」ではなく「伝わっていく」 他
第6章 不埒な手:介助とセックス/不道徳だからこそ倫理的でありうる 他
ISBN:9784065213537
。出版社:講談社
。判型:4-6
。ページ数:224ページ
。定価:1600円(本体)
。発行年月日:2020年10月
。発売日:2020年10月09日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP。