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二見文庫

禁じられた西郷隆盛の「顔」 写真から消された維新最大の功労者

著:斎藤 充功

紙版

内容紹介

消えた西郷の顔を追う!  カメラが捉えていた真実とは?

現在でも高い人気を誇る幕末維新の豪傑・西郷は写真嫌いで生涯写真を撮らなかった。
それは真実なのか、あるいは写真から抹殺されたのか?
その謎はやがてフルベッキ写真や天皇すりかえ説ともつながっていく――
明治維新史の暗部に切りこむノンフィクションミステリー!

序章 「フルベッキ群像写真」の謎
第一章 化け物と西郷の写真無し
第二章 ニセの「西郷写真」の系譜
第三章 「スイカ西郷」をめぐる謎
第四章 『西郷の貌』が提示した歴史ミステリーのトリック
第五章 天皇のカメラマン・内田九一が残した暗号
第六章 西郷の実像と素顔
第七章 西郷と明治天皇、そして禁断の写真の真実
第八章 「法人類学」が下した鑑定と新たな謎◎終章 「フルベッキ群像写真」の迷宮


今まで西郷隆盛の真正写真として喧伝されてきた数々の写真は本物か?
西郷の写真は存在しないのか? それとも意図的に消されたのか? 
西郷の真正写真の謎にもからんでくるフルベッキ写真とは?
さまざまな西郷写真を蒐集した著者は、
ついに法人類学の権威である東京歯科大学・橋本正次教授に鑑定を依頼した――
はたして、その結果は……写真が暴きだす禁断の維新史!


◆ 著者について
斎藤 充功(さいとう みちのり)
1941年東京市生まれ。ノンフィクション作家。東北大学工学部中退。
主な著書に、『日米開戦五十年目の真実 御前会議はカク決定ス』『日台の架け橋百年ダムを造った男』(以上、時事通信社)、
『昭和史発掘 幻の特務機関ヤマ』『昭和史発掘 開戦通告はなぜ遅れたのか』(以上、新潮新書)、『陸軍中野学校極秘計画』(学研新書)、
『小野田寛郎は29年間 ルパン島でなにをしていたのか』(学研パブリッシング)、『日本のスパイ王 陸軍中野学校の創設者秋草俊少将の真実』(学研プラス)、
『脱獄王 白鳥由栄の証言』(幻冬舎文庫)、『陸軍中野学校の真実 諜報員たちの戦後』(角川文庫)、『証言 陸軍中野学校卒業生たちの追想』(バジリコ)、
『スパイアカデミー陸軍中野学校』『塀の中の少年たち 世間を騒がせた未成年犯罪者たちのその後』(以上、洋泉社)、『恩赦と死刑囚』(洋泉社新書)、
『3650死刑囚小田島鐵男 モンスターと呼ばれた殺人者との10年間』(ミリオン出版)、『フルベッキ写真の正体 孝明天皇すり替え説の真相』(二見書房)など多数。
最新刊に『ルポ老人受刑者』(中央公論新社)。現在も現役で取材現場を飛び回っている。 

目次

はじめに

【 序章 】  「フルベッキ群像写真」の謎
 歴史的価値とニセの価値が同居する一枚の古写真
 維新の英傑と明治天皇の〝替え玉〟
 謎の〝マント姿の男〟
 消された記録と西郷写真

【 第一章 】  化け物と西郷の写真無し
 「リンカーン暗殺事件」と「西郷暗殺計画」
 「西南戦争」で人柱となった西郷
 歪められた西郷の実像
 西南戦争の戦後史
 「フルベッキ群像写真」と「一三人撮り」
 維新の総仕上げ─廃藩置県という一大イノベーション
 西郷写真の存在を示唆する数々の状況証拠
 英国人が見た「明治」という時代

【 第二章 】  ニセの「西郷写真」の系譜
 「永山西郷」と西郷の影武者を務めた男
 東北と西郷の知られざる接点
 「この肖像画が西郷さんの表情を最も忠実に表現している」
 写真が持つ絶大な力
 「西郷を殺せとは言わなかった」

【 第三章 】  「スイカ西郷」をめぐる謎
 内田九一が撮影した謎の写真
 「スイカ西郷」はいつ登場したのか
 西郷隆盛と小田原瑞苛
 「この写真には西郷が写っている」

【 第四章 】  「西郷の貌」が提示した歴史ミステリーのトリック
 一級のミステリー〝小説〟
 西郷像をめぐる謎とミステリー
 禁断の写真「一三人撮り」の意外な真実
 『宮之城史』という資料は存在しない……
 写真はなぜ〝消された〟のか

【 第五章 】  天皇のカメラマン・内田九一が残した暗号
 大阪造幣寮前で撮影された「謎の一枚」
 あの人物は、はたして西郷なのか……
 オフィシャル写真に紛れこんだ奇妙な一枚
 軍服から検証したあの人物の素性
 フルベッキ群像写真との奇妙なリンク

【 第六章 】  西郷の実像と素顔
 西郷の「先進性」と「国際性」のルーツ
 藩主・島津斉彬と西郷
 前途を悲観して入水
 島妻・愛加那との出会い
 歴史の波に飲みこまれた薩摩が生んだ二人の元勲
 賊軍の将という汚名
 西郷の偉業と曲解された実像

【 第七章 】  西郷と明治天皇、そして禁断の写真の真実
 明治天皇と西郷の特別な関係
 〝パパラッチ〟された明治天皇
 歴史的瞬間はなぜ写真に記録されなかったのか
 西郷と「マント姿の男」、そして、明治天皇の「ニセ写真」
 明治天皇が〝変貌〟した謎
 写真を見た法人類学の権威は言った―明らかに土台が違う
 パパラッチ写真をめぐる数々の謎
 政府はなぜ必死に写真を封印しようとしたのか
 法人類学が提示した歴史の闇

【 第八章 】  「法人類学」が下した鑑定と新たな謎
 古写真鑑定の新たな武器──法人類学
 残された二枚の写真─「フルベッキ群像写真」と「スイカ西郷」
 鑑定結果がもたらした新事実
 お前はいったい、何者なのか……  

【 終章 】  「フルベッキ群像写真」の迷宮
 明西郷写真のミステリー
 安重根と孝明天皇・暗殺
 謀略の根拠とされた歴史的写真
 写真がとらえた〝皇位継承のブラックボックス〟
 パパラッチ写真という爆弾
 「フルベッキ群像写真」に眠る多くの謎

あとがき

文庫版あとがき

主要参考文献

巻末資料 鑑定書

著者略歴

著:斎藤 充功
斎藤 充功(さいとう みちのり)
1941年東京市生まれ。ノンフィクション作家。東北大学工学部中退。
主な著書に『日米開戦五十年目の真実 御前会議はカク決定ス』『日台の架け橋百年ダムを造った男』(時事通信社)、『昭和史発掘 幻の特務機関ヤマ』『昭和史発掘 開戦通告はなぜ遅れたのか』(新潮新書)、『陸軍中野学校極秘計画』(学研新書)、『小野田寛郎は29年間 ルパン島でなにをしていたのか』(学研パブリッシング)、『日本のスパイ王 陸軍中野学校の創設者秋草俊少将の真実』(学研プラス)、『脱獄王 白鳥由栄の証言』(幻冬舎文庫)、『陸軍中野学校の真実 諜報員たちの戦後』(角川文庫)、『証言 陸軍中野学校卒業生たちの追想』(バジリコ)、『スパイアカデミー陸軍中野学校』『塀の中の少年たち 世間を騒がせた未成年犯罪者たちのその後』(洋泉社)、『恩赦と死刑囚』(洋泉社新書)、『3650死刑囚小田島鐵男 モンスターと呼ばれた殺人者との10年間』(ミリオン出版)、『フルベッキ写真の正体 孝明天皇すり替え説の真相』(二見書房)など多数。最新刊に『ルポ老人受刑者』(中央公論新社)。

ISBN:9784576201504
出版社:二見書房
判型:文庫
ページ数:312ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年09月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ