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がろあむし

著:舘野 鴻

紙版

内容紹介

川と町のあいだの森。くずれた崖の奥底で、黒いたまごから、がろあむしの赤ちゃんが生まれた。がろあむしは、まっくらな世界をかけまわり、小さな生き物たちを食べて大きくなる。ときに襲われてボロボロになりながらも、生きるために走りつづける。
やがて大きくなると、オスと出会い、たまごを産む。しかしある日、がろあむしは燃えるように赤い体とともに、その一生を終える。だれも知らない地下の暗黒世界で、ひとつのドラマが終わったとき、町は――

地下の暗黒世界に広がる宇宙と、そこに生きる小さな虫の大きな一生。そして、おなじ地平で変わりゆく人間たちの社会を濃密に描き出した怪作。『つちはんみょう』で小学館児童出版文化賞を受賞した著者が、取材に約10年を費やした渾身の絵本。

著者略歴

著:舘野 鴻
舘野 鴻(たてのひろし)
1968年横浜市に生まれる。故・熊田千佳慕に師事。演劇、現代美術、音楽活動を経て環境アセスメントの生物調査員となり、国内の野生生物全般に触れる。その傍ら景観図や図鑑の生物画、解剖図などを手がけ、写真家・久保秀一の助言を得て2005年より絵本製作を始める。『つちはんみょう』で小学館児童出版文化賞を受賞。おもな絵本に『しでむし』『ぎふちょう』、『こまゆばち』(澤口たまみ・文)『はっぱのうえに』、『あまがえるのかくれんぼ』(かわしまはるこ・絵)、『宮沢賢治の鳥』(国松俊英・文)など。生物画の仕事に『生き物のくらし』、『世界の美しき鳥の羽根』などがある。

ISBN:9784034370803
出版社:偕成社
判型:A4変
ページ数:40ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YBC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:YNN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:PSVA2