マドンナメイト文庫
隻脚の天使 あるいは異形の美
著:北原 童夢
絵:大柴 宗平
紙版
内容紹介
不具なる者は聖性を帯びるのか!?
片足を失った少女の神々しい姿に、男たちは魅了され、ひれ伏していく……。
問題作にして金字塔、待望の完全復刻!
お嬢様校として有名な高校の音楽科に通う里美は、天性の美貌とチェロの才能を持ちながら、悪性骨腫瘍のため左足を切断されることになる。
しかし片足を失うことで、その魅力はさらに増していった。
彼女の神々しい姿に、周囲の男たちはひれ伏して……。
目次
第 1 章 幻肢 ………………………… 7
第 2 章 断端 ………………………… 33
第 3 章 処女 ………………………… 57
第 4 章 誘惑 ………………………… 82
第 5 章 折檻 ………………………… 107
第 6 章 音楽 ………………………… 132
第 7 章 錯乱 ………………………… 156
第 8 章 切片 ………………………… 181
第 9 章 打擲 ………………………… 206
第 10 章 蜜月 ………………………… 230
第 11 章 刻印 ………………………… 254
第 12 章 昇華 ………………………… 278
「ねえ、して……」
悪魔の囁きだった。
筒井は全身の血が暴れまわるのを感じた。
「して……ねえ」
里美はもう一度繰り返した。震える声で囁きながら、ぎこちない手つきで勃起を擦っている。
「いいのか?」
聞くと、里美は小さく頷いた。
様々な思いが、脳裏をよぎった。一介の義肢装具士が患者とセックスするなど許されることではない。
だが、答えは最初から出ていた。