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中世鎌倉盛衰草紙 東国首都鎌倉の成立と展開

著:峰岸 純夫

紙版

内容紹介

戦国時代の幕開け「享徳の乱」。それは、「応仁・文明の乱」より13年早く関東で始まった動乱だった。


著者が初めて「享徳の乱」を提唱したのは1963年のことで、今日では歴史教科書にも掲載される歴史用語となった。しかし残念ながら、まだまだ日本人の常識とはなっていない。
本書は、大判カラー写真(写真家・原田寛)や若手水彩印象画家(鎌倉水彩画塾長・矢野元晴)の作品でビジュアル的にも楽しみながら、日本の中世史における「享徳の乱」の重要性と、歴史都市・鎌倉が鎌倉時代・室町時代の約300年にわたって東国の首都として果たした役割とを読み解こうとするものである。


中世鎌倉盛衰草紙 ―東国首都鎌倉の成立と展開― 
プロローグ  鎌倉幕府の滅亡 鎌倉府への道
  鎌倉幕府の滅亡/建武政権の成立と鎌倉/中先代の乱 鎌倉進攻/幕府は鎌倉か京か/観応の擾乱―京都と鎌倉の二都物語
戦国時代は鎌倉から始まった
  一、鎌倉府の体制
  二、東西戦争前夜
  三、享徳の乱はじまる
  四、鎌倉府の消滅
  五、享徳の乱終結
  六、戦国時代と関東
日本列島の二つの国家
 第一章 東国首都鎌倉の成立
  一、源頼朝はなぜ鎌倉を幕府の首都としたのか
  二、鎌倉党の衰退<br>  三、悲劇の源氏三代―頼朝・頼家・実朝―<br>  四、幕府執権 北条氏の歴代<br>  五、宗教都市鎌倉<br>  六、鎌倉の海上・陸上交通<br> 第二章 執権北条氏と並び立つ最後の御家人安達氏<br>  一、鎌倉における安達氏の屋敷を読み解く<br>  二、『蒙古襲来絵詞』に見る安達泰盛館<br>  三、霜月の乱と安達氏の屋敷<br> 第三章 南北朝・室町時代の鎌倉<br>  一、足利氏と鎌倉<br>  二、享徳の乱と鎌倉<br>  三、小田原北条氏による鶴岡八幡宮寺の再建とその後

著者略歴

著:峰岸 純夫
一九三二年、群馬県生まれ。東京都立大学名誉教授。文学博士。専攻は日本中世史。
慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。東京都立大学人文学部教授、東京都立大学附属高等学校校長、中央大学文学部教授を歴任。
著書に『中世の東国』『中世社会の一揆と宗教』(ともに東京大学出版会)、『中世災害・戦乱の社会史』『新田義貞』『中世東国の荘園公領と宗教』『足利尊氏と直義』(いずれも吉川弘文館)、『享徳の乱』(講談社)、『中世の合戦と城郭』(高志書院)、『中世荘園公領制と流通』(岩田書院)、『日本中世の社会構成・階級と身分』(校倉書房)など。その他、共編著多数。

ISBN:9784802131926
出版社:歴史探訪社
判型:AB
ページ数:96ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年07月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-C