岩波新書 新赤版 1838
景観からよむ日本の歴史
著:金田 章裕
紙版
内容紹介
私たちが日ごろ何気なく目にする景観には、幾層にも歴史が積み重なっている。「景観史」を提唱してきた歴史地理学者が、写真や古地図を手がかりに、景観のなかに人びとの営みの軌跡を探る。古都京都の変遷、古代の地域開発、中世の荘園支配、近世の城下町形成など各地の事例をよみとくその手法は、町歩きや旅の散策にも最適。
目次
はじめに
第一章 景観史へのいざない
第二章 古地図からよみとく景観史
1 古地図とは何か
2 古代の地図——土地を管理する
3 中世の地図——境界を認識する
4 近世の地図——町と村を描く
5 近代初期の地籍図——さまざまに土地を利用する
第三章 景観史の画期を演じた人々とその舞台
1 古代の開拓者たち
2 中世・近世初頭の都市を構想した人物
3 近世の町づくり村づくりの推進者
4 近代の入植や技術を推進した人々
第四章 景観からよみとく地域のなりたち
1 暮らし
2 いとなみ
3 町並みと賑わい
第五章 景観史の資料と考え方
1 景観史の視点——村落景観から考える
2 絵画資料と景観史
あとがき
参考文献
図版出典一覧