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生存科学叢書

日本の高齢化問題の実相

エビデンスに基づく思考で未来を変える

著:府川 哲夫

紙版

内容紹介

戦後日本は高度経済成長を経て先進国の仲間入りを果たし、今日では世界で最も高齢化の進んだ国として持続可能な〝福祉国家〟構築のフロントランナーとなっている。しかし、目に見える症状に応急処置を施すだけの政策が多く、問題の根本的な解決には至らない。
困難極まる2030年代を迎えないためには、2020年代に「十分な問題意識の下にエビデンスに基づいた政策決定(Evidence Based Policy Making:EBPM)を行い、国民に対して説明責任を果たすこと」を重視する国になる必要がある。
本書はこの方向に向かう一歩として、社会保障の分野でエビデンスに基づいた現状の把握および政策提言を行った。

[本書の主なメッセージ]
・未来は変えられる。
・EBPMのプロセスを経れば、来るべき日本の超高齢社会も現在の想定とは違った展開をとりうる。
・われわれはどんな国を目ざしたいのか。
  ①60歳代を活用する国      ②新しい社会連帯をめざす国
  ③Ageing in place をかなえる国 ④子育て支援を強力に進める国
  ⑤弱者に手を差し伸べる国    ⑥所得格差の小さい国
  ⑦将来に対する投資を怠らない国
 大多数の国民が支持する社会保障制度を構築するにあたり、国民の合意を得たい。

目次

はじめに

第1部 高齢者のいまを知る
 第1章 長くなった寿命
 第2章 子との同居は減少した
 第3章 医療費の使われ方がますます重要に
 第4章 低下してきた要介護率
 第5章 日本のセーフティネットの強さは
 第6章 社会保障と倫理
第2部 高齢社会のゆくえ
 第7章 2070年の高齢者像
 第8章 平均寿命と自立寿命
 第9章 高齢者医療費・介護費の動向
 第10章 認知症高齢者数の推計
第3部 〝人生100年時代〟への提言
 第11章 人生100年時代の社会保障

 むすび
 キーワード索引

著者略歴

著:府川 哲夫
厚生省入省後、国立公衆衛生院を経て国立社会保障・人口問題研究所部長。保健学博士。現在、NPO法人福祉未来研究所共同代表。

ISBN:9784535587519
出版社:日本評論社
判型:4-6
ページ数:200ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2020年07月
発売日:2020年07月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS