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中公文庫

「般若心経」を読む

著:水上 勉

紙版

内容紹介

人はなぜ「生」に執着し「色」に執着するのか。幼少時代の誦読と棚経を回想、一休和尚や正眼国師(盤珪禅師)の訳や解釈を学び直し、原点から人間の性を見つめ直す。色と欲に煩悶した日々を顧み、生き身のありがたさ、女性は弥勒菩薩など独自の境地に辿り着く。愚かさを見すえ、人間の真実に迫る水上版「色即是空」。<解説>高橋孝次


「般若心経」全文

序 章 「まかはんにゃはらみたしんぎょう」

第一章 漢字「般若心経」にめぐりあう

第二章 正眼国師の『心経抄』と私

第三章 一切は「空」である

第四章 私版「色即是空」の世界

第五章 一休における「色即是空」の世界

第六章 死して百日紅や椿の花となる

第七章 不浄を美しいと思うときもある

第八章 六根・六塵の本体は無である

第九章 無明とは何か

第十章 四苦八苦を成敗するには

第十一章 のたうちまわって生きるしかない

著者略歴

著:水上 勉
水上勉

一九一九(大正八)年、福井県に生まれる。幼くして京都の禅寺に預けられる。立命館大学文学部国文科中退。六一(昭和三六)年『雁の寺』で直木賞、『宇野浩二伝』で菊池寛賞、『一休』で谷崎潤一郎賞、『良寛』で毎日芸術賞、『寺泊』で川端康成文学賞受賞。二〇〇四(平成一六)年九月没。主な作品に『飢餓海峡』『五番町夕霧楼』『男色』『水上勉全集』(二十六巻)『新編水上勉全集』(十六巻)など。

ISBN:9784122068865
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:208ページ
定価:780円(本体)
発行年月日:2020年05月
発売日:2020年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRVA