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子どもの虐待とネグレクト 22巻1号

編:日本子ども虐待防止学会

紙版

内容紹介

「今回の特集企画は,体罰に対して寛容すぎる日本社会の現状を振り返りながら,体罰がもたらすデメリット(悪影響)についての知見,体罰禁止に取り組んでいる団体の活動現場の状況を知っていただくことで,今後の子ども虐待予防に取り組む新たな視点・契機となればという想いから,多分野の執筆者にご依頼させていただいた。」(「特集にあたって」より)
体罰の明示的禁止が実現したことを受けて企画され体罰問題を多角的な視点で論じた特集「体罰と虐待」に加え,中板育美氏による巻頭言,故・小林登先生の追悼集,連載3本(各地の取り組みから学ぶ,子ども虐待の「今」,映画にみる子ども虐待),投稿論文1本(資料1本),書評3本を掲載。

目次

■巻頭言
専門性の発揮と協働の融合(中板育美)

■特集 体罰と虐待
特集にあたって(岩城正光)
『体罰の社会史』の観点から(江森一郎)
体罰等の子どもに対する暴力をなくし子どもの権利を保障する社会へ(森 保道)
教師や親の体罰はなぜなくならないのか(竹田敏彦)
行動分析学から暴力行動を考える――体罰や虐待がなぜ使われ続けるのか,そしてどのように解決できるのか(吉野俊彦)
混乱する『しつけ』――西欧文化と日本文化における体罰をめぐって(西澤 哲)
男たちの「暴力神話」と脱暴力臨床論――家庭内暴力の加害者心理の理解をもとにして(中村 正)
子どものすこやかな成長発達を促す親支援と,親向けプログラムの定着と普及について(高祖常子)

■追悼
これからもずっと導いてください(小林美智子)
小林登先生を偲んで(稲垣由子)
日本の児童虐待防止への扉を開く(下泉秀夫)
小林先生との思い出(増沢 高)

■〈連載〉各地の取り組みから学ぶ
子育ての孤立を防ぎ地域とつなぐ「おうち食堂」(野口千佳子)

■〈連載〉子ども虐待の「今」
「学校がつらい」と「おうちがつらい」――子どもの目線から教育と福祉を架橋する(内田 良)

■〈連載〉映画にみる子ども虐待
クラゲの居場所――『ジェリーフィッシュ』に見る浮遊する親子(秋元孝文)

■資料
被虐待経験が対人ライフイベントに及ぼす影響――愛着スタイルの媒介効果の検討(松尾和弥,大浦真一,福井義一)

■ブックレビュー

ISBN:9784753340583
出版社:岩崎学術出版社
判型:B5
ページ数:114ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月30日