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神木探偵

神宿る木の秘密

著:本田 不二雄

紙版

内容紹介

この国にはたくさんの
“ヌシ”がいる。

偉大にして雄々しく、並はずれていて、どこか空恐ろしい――
そんな、見る者の魂を震わせてやまない全国の御神木69柱を探査
“カミ”と崇められる木の秘密を解き明かすはじめての本!

「神仏探偵」と称し、いまだ見たことのない仏像を日本中に探し求め、その謎に迫った『ミステリーな仏像』(駒草出版刊)の著者が、今度は「神木探偵」となって、全国津々浦々の「すごい」御神木を探査しました。
何百年、何千年もの間、朽ちることもなく今も生き続ける「究極の生命」。それは人間によって崇められ、祀られてきた証でもあります。なぜその木は「御神木」となったのか、なぜわれわれはそれに心奪われるのか――日本人の内なる霊性をあぶりだす斬新なノンフィクションです。類書なし!

<まえがきより>
 神社という場に惹かれ、仏像のもつ何物かを探究していく旅の途中で、私の前に浮かび上がったのは、木そのものだった。神仏探偵と自称し、カミやホトケの謎や不思議を闇雲に探索していくなか、ついに〃ヌシ〃と対峙することになった、どうやらそういうことのようだ。
 それが「神木」であるため、植物としての生態に迫るというよりは、その木がいかに崇め祀られたか、神木およびその場がどんな意味をもつのか、そんな内容になるのはご容赦いただきたい。
 私がそこで目の当たりにしてきたのは、究極の生命であり、もっともらしくいえば、われわれの内なる霊性を揺さぶる存在としての樹木である。できれば本書を手にした方も、これらの「すごい」木と出逢い、しばし呆然とし、魂が抜けるような感覚を味わっていただきたい。
 それはきっと、鮮烈でありながらもどこか懐かしい、かけがえのない体験となるだろう。

目次

<目次>
【第一章】いかにして神木となりしか
1 寄らばクスノキの陰
2 参詣道のランドマーク
3 歴史の一場面とともにある神楠
4 地蔵尊とともに生きる墓場の大クス
5 神木信仰のもっとも純粋な景観
6 一木にして鎮守の森をなす「天神さん」
7 神木スギのミステリー
8 鬼の刀が依りついた大杉
9 巨杉の下に集う御霊たち
10 魔と不浄を許さない門番
11 次元のちがう歴史が突如出現
12 女杉にして男女抱擁の相
13 丹沢の孤高の王
14 不撓不屈の余生
15 たらちねの姥神
16 村人の祈りを受け止める「依り代」
17 岩殿の上に立つ聖イチョウ
18 化け物も神獣も憑依
19 さまざまな物語を育むイチョウの老樹
20 スダジイの慈悲
21 異形の守護神
22 惚れ惚れとする雄姿
23 そしてシイノキは残った
24 野の大神
25 生と死の極致を見せつける野の大神
26 尋常ならざる由来伝承をもつ霊木
27 巨樹の懐から湧き出る生命の泉
28 参道の奥で待ち受ける神域のヌシ

【第二章】ゆきゆきて神木旅
29 難波の世界樹
30 近江の廃村と聖樹
31 隠岐・島後の怪樹
32 香取海とタブノキ

【第三章】こんな木を見てきた
33 山の魔物と12本の御印
34 みちのく堂ヶ平の御神体
35 巨木の里の救済者 
36 萌えあがる仙境の主
37 異次元を思わせる生命 
38 疫病神が祀られた神木
39 神社のはじまりの樹  
40 ヤマタノオロチの化身
41 富士山のような御神木
42 奥の院入口の鳥居杉
43 北陸のウラスギ
44 荒ぶる観音の権化

著者略歴

著:本田 不二雄
◎本田不二雄(ほんだ・ふじお) 1963年熊本県生まれ。ノンフィクションライター、編集者。おもに一般向け宗教書シリーズの編集制作・執筆に長く携わる。 著書に、『ミステリーな仏像』(駒草出版)、『噂の神社めぐり』(学研プラス)、『今を生きるための密教』(天夢人)、『神社ご利益大全』(KADOKAWA)、『弘法大師空海読本』(原書房)などがあるほか、『週刊神社紀行』シリーズなど共著多数。

ISBN:9784909646293
出版社:駒草出版
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBSL