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コミック版 逆説の日本史 江戸大改革編

原案:井沢 元彦
絵:千葉 きよかず

紙版

内容紹介

ベストセラーのコミック化、待望の第2弾!

累計550万部突破のベストセラー『逆説の日本史』のコミック化、待望の第2弾。著者扮する「いざわ歴史研究所」所長と女子大生ユウキの<逆説>コンビが、戦国から太平の世となった江戸時代を訪れ、教科書では分からないポイントを解説します。
江戸期を理解するための重要な補助線となるのが、朱子学。朱子学の呪縛という視点を持つことで、江戸時代の実像が見えてきます。
例えば、「賄賂の帝王」として描かれることが多い老中田沼意次。なぜでしょうか。「商」を蔑視する幕府体制の中で、商業改革や貿易によって幕府財政を立て直そうとする田沼は、「悪」だったのです。そして、朱子学狂信者達によって田沼は失脚させられ、彼が取り組んでいた蝦夷地開拓や対露外交の好機は、「名君」とされる松平定信によって潰されました。それでも教科書には、「天保の改革」「寛政の改革」「享保の改革」とありますが、なぜか「田沼政治」と記されています。そう、現代の歴史教科書にも朱子学的偏見は影響を与えているのです。
家康が幕府体制を盤石にするために導入したはずの外国思想が、やがて尊皇運動へと発展し、討幕の原動力となるまでを逆説史観で読み解きます。

目次

まえがき

エピソード1 水戸黄門が辻斬り!? 「戦国」という時代の本質とは?
エピソード2 「犬公方」徳川綱吉は天才政治家だった!?
エピソード3 徳川家康はなぜ朱子学を導入したのか?
逆説コラム1 歴史教科書では分からない江戸幕府の統治システム
逆説コラム2 「親孝行」を絶対的な道徳基準とする朱子学とは?
エピソード4 徳川政権安泰の鉄則「家康のルール」の大誤算
エピソード5 「幕府転覆」ではなかった!? 由井正雪の乱の真相
エピソード6 江戸幕府の基盤を築いた保科正之は名君か
エピソード7 水戸黄門から始まった日本的朱子学の発展
エピソード8 赤穂浪士の仇討を美談に仕立てた「忠臣蔵」の虚実
エピソード9 「八代将軍吉宗vs尾張宗春」本当の名君はどちらか
エピソード10 老中田沼意次の財政再建を「改革」と書かない歴史教科書
エピソード11 田沼失脚を画策した「黒幕」一橋治済の野望
逆説コラム3 「忠」を尽くすべき真の主君は王者か覇者か
逆説コラム4 「十一代将軍」候補の不可解な死と「謀略の天才」一橋治済
エピソード12 「蝦夷地開拓」と「対露外交」の好機を潰した松平定信の大罪
エピソード13 幕末の日本外交を阻害した朱子学狂信者達
エピソード14 フェートン号事件がもたらした異国船打払令の暴挙
エピソード15 「オランダ国王開国勧告」を拒絶した「祖法」の呪縛
逆説コラム5 何がイギリスに「帝国主義」という悪魔をもたらしたか
逆説コラム6 「オランダ国王開国勧告」に対する幕府の返事

[江戸大改革編]略年表

ISBN:9784093887595
出版社:小学館
判型:4-6
ページ数:320ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ