パワー・エレクトロニクス・シリーズ
データに学ぶ Liイオン電池の充放電技術
速く、確実に、そして安全に!高密度でエネルギ・デバイスを正しく使いこなす
著:江田 信夫
内容紹介
技術革新が続くリチウムイオン電池は,信頼性と安全性確保に向けた設計から製造/出荷に至るまで広範に研究開発が行われています.本書では,急速充電に向けた大電流充放電/大容量化をどう成立させるか,その考え方を構造図と特性データを交えて解説します.
目次
◎電池開発の歴史と現状,そして未来
●イントロダクション なぜ,リチウムイオン電池か
◎充放電のメカニズムと特性向上のテクニック
●第1章 リチウムイオン電池の信頼性
1-1 リチウムイオン電池とポリマー電池
1-2 電池寿命と2種類の寿命モード
1-3 劣化の要因…その1:充電電圧
1-4 劣化の要因…その2:環境温度
1-5 電池劣化の要因…その3:電池の使用深さ
1-6 電池劣化の要因…その4:保存最適条件
1-7 電池劣化を阻止抑制する電解液添加剤
◎発熱/発火のメカニズムとさまざまな対策方法
●第2章 リチウムイオン電池の安全性
2-1 電池の破裂,発熱/発火…ポリマー電池は安全?
2-2 なぜ破裂するのか? どのように防ぐか
2-3 電池破裂への安全対策
2-4 発熱のメカニズム
2-5 どのような事態で燃えるのか…発火要件
2-6 メーカでの安全対策…安全化部品/機構
2-7 安全対策…その1:セラミック・コート
2-8 安全対策…その2:添加剤
◎高出力と高エネルギ密度の両立を目指して
●第3章 リチウムイオン電池の急速充電/大電流用途
3-1 急速充電の前提条件…何が必要か
3-2 大電流で充電する工夫
3-3 LTO(チタン酸リチウム)やHC(ハードカーボン)はなぜ急速充電できるのか
3-4 黒鉛負極は急速充電できないか?…電気自動車ではどうなっている?
3-5 リチウムイオン電池の将来展開
3-6 リチウムイオン電池の高出力化
◎リチウムイオン電池の信頼性を左右する
●第4章 電池の製造工程と品質管理
4-1 電極作製の管理と容量の確認
4-2 電極部材の選定と電極の管理
4-3 正負極のサイズと容量の差異化
4-4 間欠塗工電極とテーピング
4-5 アプリケーションと電解液
4-6 出荷時の管理
4-7 電池の劣化解析
4-8 ポリマー電池と信頼性
Supplement アルカリ電池使用上の懸念「漏液」
◎信頼性,安全性から技術研究開発が進むポストLiの電池たち
●第5章 リチウムイオン電池の進化型と革新電池
5-1 ナトリウム(Na)イオン電池
5-2 イオン液体電池
5-3 高濃度電解液電池
5-4 電池の高容量化…酸素イオンの利用
5-5 革新電池…ポスト・リチウムイオン電池
●Appendix 1 電池に関する用語解説
●Appendix 2 電池に関する正負極材料の略号と特徴