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データサイエンス入門シリーズ

モンテカルロ統計計算

著:鎌谷 研吾
編:駒木 文保

紙版

内容紹介

ベイズ統計を支えるMCMCをやさしく丁寧に!

マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)が驚くほど真面目によくわかる! 理解を助けるためのR言語のコードや章末の練習問題が充実! モンテカルロ法の感覚を養ってもらうために「乱数の生成」を第2章で解説した。また,入門向けを標榜しながらも,後半の第4章以降では,和書で情報を得ることが難しい「エルゴード性」について踏み込んだ。

【主な内容】
1章 序論
2章 乱数
3章 積分法
4章 マルコフ連鎖
5章 ギフスサンプリング
6章 メトロポリス・ヘイスティングス法

【「巻頭言」より抜粋】
文部科学省は「数理及びデータサイエンスに係る教育強化拠点」6 大学(北海道大学、東京大学、滋賀大学、京都大学、大阪大学、九州大学)を選定し、拠点校は「数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム」を設立して、全国の大学に向けたデータサイエンス教育の指針や教育コンテンツの作成をおこなっています。
本シリーズは、コンソーシアムのカリキュラム分科会が作成したデータサイエンスに関するスキルセットに準拠した標準的な教科書シリーズを目指して編集されました。またコンソーシアムの教材分科会委員の先生方には各巻の原稿を読んでいただき、貴重なコメントをいただきました。
データサイエンスは、従来からの統計学とデータサイエンスに必要な情報学の二つの分野を基礎としますが、データサイエンスの教育のためには、データという共通点からこれらの二つの分野を融合的に扱うことが必要です。この点で本シリーズは、これまでの統計学やコンピュータ科学の個々の教科書とは性格を異にしており、ビッグデータの時代にふさわしい内容を提供します。本シリーズが全国の大学で活用されることを期待いたします。
――編集委員長 竹村彰通(滋賀大学データサイエンス学部学部長、教授)

【推薦の言葉】
データサイエンスの教育の場や実践の場で利用されることを強く意識して、動機付け、題材選び、説明の仕方、例題選びが工夫されており、従来の教科書とは異なりデータサイエンス向けの入門書となっている。
――北川源四郎(東京大学特任教授、元統計数理研究所所長)

国を挙げて先端IT人材の育成を迅速に進める必要があり、本シリーズはまさにこの目的に合致しています。本シリーズが、初学者にとって信頼できる案内人となることを期待します。
――杉山将(理化学研究所革新知能統合研究センターセンター長、東京大学教授)

目次

第1章 序論

1.1 確率と条件つき確率
1.1.1 分割表
1.1.2 スパムメールフィルタ
1.1.3 ベイズの公式の一般化
1.1.4 R 言語について
1.2 個人確率とベイズ統計学
1.2.1 事後分布
1.2.2 正規モデルの事後分布
1.2.3 ポアソン・ガンマモデルの事後分布
1.2.4 多変数の事後分布
1.3 ベイズ統計学の基本
1.3.1 信用集合
1.3.2 事後予測
1.3.3 客観的ベイズ統計学
1.4 モデル事後確率
1.4.1 モデル事後確率
1.4.2 ベイズ因子
1.5 線形回帰モデル

第2章 乱数

2.1 一様乱数
2.2 逆変換法
2.2.1 連続な確率分布の生成
2.2.2 離散の確率分布の生成
2.2.3 近似累積分布関数による乱数生成
2.3 変数変換法
2.3.1 ガンマ,ベータ分布の生成
2.3.2 正規分布と関連した分布の生成
2.4 棄却法

第3章 積分法

3.1 数値積分法
3.2 基本的モンテカルロ積分法
3.2.1 基本的モンテカルロ積分法
3.2.2 誤差評価
3.3 自己正規化モンテカルロ積分法
3.4 重点サンプリング法
3.4.1 重点サンプリング法の構成
3.4.2 重点サンプリング法の最適性

第4章 マルコフ連鎖

4.1 ライト・フィッシャーモデル
4.2 自己回帰過程
4.3 マルコフ連鎖
4.3.1 マルコフカーネル
4.3.2 マルコフ連鎖の同時分布
4.3.3 マルコフカーネルの作用
4.4 不変性と特異性
4.4.1 不変性
4.4.2 特異性
4.5 エルゴード性とマルコフ連鎖モンテカルロ法

第5章 ギブスサンプリング

5.1 有限混合モデル
5.2 プロビット回帰モデル
5.3 二変量ギブスサンプリング
5.3.1 二変量ギブスサンプリング
5.3.2 二変量ギブスサンプリングの性質
5.3.3 ベイズ統計学における二変量ギブスサンプリング
5.4 多変量ギブスサンプリング

第6章 メトロポリス・ヘイスティングス法

6.1 メトロポリス・ヘイスティングス法
6.2 独立型メトロポリス・ヘイスティングス法
6.3 ランダムウォーク型メトロポリス法
6.3.1 ランダムウォーク型メトロポリス法の性質
6.3.2 調整パラメータの選択
6.4 ロジスティック回帰モデル
6.5 ハミルトニアン・モンテカルロ法

著者略歴

著:鎌谷 研吾
大阪大学大学院基礎工学研究科 准教授

編:駒木 文保
東京大学大学院情報理工学研究科 教授

ISBN:9784065191835
出版社:講談社
判型:B5変
ページ数:192ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2020年03月
発売日:2020年03月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT