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朱雀門の残照

女帝と雀部道奥

著:古川 昭一

紙版

内容紹介

701年、大宝律令を基軸にした律令国家が誕生した。
「位子 雀部朝臣道奥 銭五百文」

この一片の木簡の発見により、人が人を評価するという、現代の多くの企業が採り入れている「人事評価制度」の基本ともいえる律令制度から、一般下級役人の生活実態を垣間見ることができる。

三十位階(最下段)の雀部道奥という下級役人は、なぜ五百文の銭を国に納めなければならなかったのか。そして30年後、なぜ彼が「従五位下」という貴族の位階に達し得たのか。

自分に下される「評価」に翻弄されながらも、彼が辿り着いた終着点を探る。

●【著者から読者へ】
雀部道奥が生きた奈良時代の下級役人たち。
私たちが生きている現代の働き手たち。
その間に流れた1300年余の時を経てもなお、権力を背景に、「事」を押し通そうとする理不尽さは、根付いたままのように思われます。
私自身と周りの仲間たちの受けた口惜しさの数々を思い遣ったとき、少なくとも次世代まで、この理不尽さが引き継がれることのないように念じています。

目次

朱雀門の残照

著者略歴

著:古川 昭一
古川 昭一

1949年、兵庫県生まれ。
1972年、電電公社入社。
2010年、NTT退職後、和歌山県に移住。
現在は、兵庫県伊丹市在住。

著書に『古代の疼き〜有間皇子と網代』

ISBN:9784772661560
出版社:合同フォレスト
判型:4-6
ページ数:184ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ