卑弥呼と女性首長
新装版
著:清家 章
紙版
内容紹介
魏志倭人伝に登場する邪馬台国の女王卑弥呼と後継の台与。なぜこの時期に女王が集中したのか。首長層の男女の上下関係、祭祀・軍事・生産に関する性的役割分担、女性首長の盛衰など、考古学・女性史・文献史・人類学を駆使してアプローチ。弥生?古墳時代の女性の役割と地位を解明し、卑弥呼が女王に擁立された背景と要因に迫った名著を新装復刊。
目次
序章―本書の目的と女王・女性天皇にかかわるこれまでの研究/邪馬台国の時代と場所を考える(古墳の定義と年代論/邪馬台国所在地論と私の考え/まとめ)/王位を継承する男と女(はじめに/被葬者のプロファイリング/卑弥呼登場前史―弥生時代の首長層と男女/卑弥呼以後の社会と女性―古墳時代前期の首長層と男女/小結)/卑弥呼と女性首長の権能(はじめに/性的役割分担の研究/ヒメヒコ制批判/まとめ)/卑弥呼はなぜ独身だったのか(女王・女性天皇の独身性/女性首長と妊娠痕/産む者と産まざる者―地位の継承と未婚・既婚/女王・女性天皇と卑弥呼の中継ぎ的性格/まとめ)/終章 時代のうねりの中で―女性の地位と卑弥呼(はじめに/神仙思想と卑弥呼/弥生時代中期から古墳時代前期の軍事的緊張と女王・女性首長/女性首長、その後/卑弥呼擁立の背景と条件)/あとがき/補論