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ロスジェネのすべて―格差、貧困、「戦争論」

他著:雨宮 処凛
他著:倉橋 耕平
他著:貴戸 理恵

紙版

内容紹介

失われた世代、就職氷河期世代、貧乏くじ世代、非正規第一世代、自己責任呪縛世代、「戦争論」世代、
そして、一億総中流が崩れた社会を走るトップランナー世代…。
作家、研究者、運動家、いま注目のロスジェネ5人の論客が、
ロスジェネのすべてを語り合った、あまりにも刺激的な対話の記録。
「今から10年以上前、私たちは「ロスジェネ」と名付けられた。
現在の30代なかばから40代なかばを指す。
失われた世代。就職氷河期の影響をもろに食らった世代。貧乏くじ世代。非正規第一世代。呼び方はいろいろあるが、
どれも嬉しくないものばかりだ。(中略)
そうして周りを見渡せば、いまだ正社員の職がなく、結婚もせず子どももいないという同世代が山ほどいる。
一軒家を建てるどころか、ずーっと六畳一間の安アパート住まいという者もいれば、ネットカフェ暮らしの者もいる。
低賃金ゆえ実家から出られず親と同居するものの、「このままでは数年以内に介護離職かも」と怯える者もいる。(中略)
そんなロスジェネだが、「失われた20年」の中、厳しさを増す雇用環境の中を生きてきた私たちは、
一億総中流が崩れた社会を走るトップランナーとも言える。
ロスジェネと「今」について、存分に語った」
(本書「まえがき」より)

目次

まえがき
序章 ロスジェネをめぐるこの十数年 (雨宮処凛)
第1章 ロスジェネと『戦争論』、そして歴史修正主義 (倉橋耕平×雨宮処凛)
第2章 ロスジェネ女性、私たちの身に起きたこと (貴戸理恵×雨宮処凛)
第3章 「自己責任」と江戸時代 (木下光生×雨宮処凛)
第4章 貧乏だけど世界中に友達がいるロスジェネ (松本哉×雨宮処凛)
あとがき

著者略歴

他著:雨宮 処凛
1975年、北海道生まれ。
作家・活動家。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。
2006年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)はJCJ 賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。
著書に『「女子」という呪い』(集英社クリエイティブ)、『非正規・単身・アラフォー女性』(光文社新書)、
対談集『この国の不寛容の果てに 相模原事件と私たちの時代』(大月書店)、『生きづらい世を生きぬく作法』(あけび書房)など多数。
他著:倉橋 耕平
1982年、愛知県生まれ。
関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。
立命館大学ほか非常勤講師。専攻は社会学・メディア文化論・ジェンダー論。
著書:『歴史修正主義とサブカルチャー 90年代保守言説のメディア文化』(青弓社)、
共著に『歪む社会』(論創社)、『ネット右翼とは何か』『現代フェミニズムのエシックス』(いずれも青弓社)、『ジェンダーとセクシュアリティ』(昭和堂)。
2001年に起きたNHK番組改変事件の裁判以降に歴史修正主義問題を研究課題の中心に据え、博士論文や著書を執筆。近年は論壇誌、ウェブ媒体などに多数寄稿。
他著:貴戸 理恵
1978年生まれ。
関西学院大学社会学部教員。1978年生まれ。東京大学総合文化研究科博士課程単位取得退学、アデレード大学博士課程卒業(PhD)。
専門は、不登校の「その後」研究。「生きづらさ」「当事者」などをキーワードに個人と社会とのつながりについて考えている。
氷河期世代について論じた著作に、「生きづらい女性と非モテ男性をつなぐ」(『現代思想』2019.vol.47-2、青土社)、「フェミニズムと「ヘイト男性」を結ぶ」(『対抗言論』vol.1、法政大学出版局、近刊)、
著書に『「コミュ障」の社会学』(青土社)、『不登校は終わらない』(新曜社)など。

ISBN:9784871541770
出版社:あけび書房
判型:4-6
ページ数:248ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2020年02月
発売日:2020年02月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB