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角川ソフィア文庫

秘境旅行

著:芳賀 日出男

紙版

内容紹介

網走に住むオロッコ族の祭典、亡霊を迎え陶酔する西馬音内の夜、深山のロクロ師の生活、四国の最果ての石垣の村、老人が昔話を伝える南海の離島――ここに描かれるのは景勝的な秘境ではない。「ある日、ある時俄然群衆の中にエネルギーが燃え上ると一変する小世界がある……光景的秘境の地底には、そこに何かがあり普遍的な日本がひそんでいる」折口信夫と宮本常一を師にもつ民俗写真家が最盛期
の十年間に旅した二千日の記録。掲載写真150点超!

目次

【目次】
はじめに
口絵 南の果ての奄美群島

ノサップ〈すさまじき流氷、それは国境の岬の春のことぶれ〉―北海道―
網走〈日本国籍を持つ北アジア系のオロッコ族を訪ねて〉―北海道―
恐山〈白昼に死者を呼び出す? 不気味な巫女市の裏面〉―青森県―
西馬音内〈亡霊を迎えて三夜の陶酔、異様な真夏の夜の祭典〉―秋田県―
妻良〈誰でも行ける南伊豆の秘境、純朴な四季の風物詩〉―静岡県―
隠れ里の花祭〈年末から正月に神々を招待、徹夜で舞う神楽の里〉―愛知県北設楽郡―
舳倉島〈海女二千名が夏を過す孤島! 裸体の楽園で暮す〉―石川県―
木地屋の村めぐり〈深山に住み日本工芸の伝統を守るロクロ師の生活〉―福井県・石川県―
宇波西神事〈三方五湖をめぐって行われる神秘的な祭の全貌〉―福井県―
山の中の民俗博物館〈一校長の執念! 民具の蒐集品が国の宝となる!〉―広島県―
大東町〈生活派の観光地、日本一の養鶏町となった鍵は?〉―島根県―
外泊〈四国のさいはて、海賊根拠地? 奇妙な石垣の村〉―愛媛県―
壱岐〈島民の四分の一が集まる年に一回の春一を訪ねて〉―長崎県―
福江島〈新興宗教へ改宗した隠れキリシタンの生活を探る〉―長崎県五島列島―
甑島〈昔話を語り伝える老人たちが住む南東の離れ島!〉―鹿児島県―
沖永良部島〈夕映えの珊瑚礁の岬で、島民たちは飲んで唄う〉―鹿児島県―
久高島〈沖縄本島から離れた孤島に住む白衣の巫女と対面〉―沖縄県―

文庫版によせて 芳賀日向

著者略歴

著:芳賀 日出男
1921年、満州大連市生まれ。慶應義塾大学文学部卒。日本写真家協会の創立者の一人で、大阪府万国博〈お祭り広場〉のプロデューサーを務めた。写真家として、日本はもちろん世界中の祭りや民俗芸能の取材を続ける第一人者。著書多数。1989年紫綬褒章受章。1995年勲四等旭日小綬章受章。

ISBN:9784044004958
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:336ページ
定価:1160円(本体)
発行年月日:2020年01月
発売日:2020年01月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WTL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WTR
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ