岩波新書 新赤版1805
シリーズ 中国の歴史
江南の発展
南宋まで
著:丸橋 充拓
紙版
内容紹介
ユーラシアを見わたせば,中国は,北は遊牧世界,南は海域世界へと開かれている.第二巻は,長江流域に諸文化が展開する先秦から,モンゴルによる大統一を迎える南宋末までの長いスパンで「海の中国」を通観.中原と対峙・統合を重ねながら,この地域が経済・文化の中心として栄えゆく姿を,社会の重層性にも着目しつつダイナミックに描く.
目次
いま 、中国史をみつめなおすために――シリーズ 中国の歴史のねらい(執筆者一同)
はじめに
第一章 「古典国制」の外縁――漢以前
一 長江流域の諸文化
二 「楚」の血脈
三 「古典国制」と対峙する人びと
第二章 「古典国制」の継承――六朝から隋唐へ
一 南からみる『三国志』
二 江南の「中華王朝」
三 六朝の貴族たち
四 隋唐帝国と江南
第三章 江南経済の起動――唐から宋へ
一 運河と海
二 文臣官僚の時代
三 花石綱
第四章 海上帝国への道――南宋
一 金・モンゴルとの対峙
二 江南の繁栄
三 海上帝国の形成
第五章 「雅」と「俗」のあいだ
一 俗――地域社会の姿
二 雅――士大夫のネットワーク
おわりに――ふたたび、若者の学びのために
あとがき
図表出典一覧
主要参考文献
略年表
索 引