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岩波現代文庫 文芸317

僕が批評家になったわけ

著:加藤 典洋

紙版

内容紹介

批評に背を向けても,私たちは生きられる.だが,もし批評がこの世に存在しなかったら,私たちの思考は,いまよりもっと貧しいものになっていただろう.学問とも哲学とも異なる,「自分で考えること」を手放さない批評――その営みが世界と切り結ぶ思考の原風景から,批評が私たちの生にもつ意味と可能性を明らかにする.

目次

Ⅰ 批評とは何か
 1 この本のタイトル
 2 僕が批評家になったわけ
 3 文芸批評と批評の酵母
 4 原型としての『徒然草』


Ⅱ 批評の酵母はどこにもある
 1 対談
 2 注
 3 手紙、日記、きれはし
 4 人生相談
 5 字幕・シナリオ
 6 名刺
 7 科学論文
 8 マンガ


Ⅲ 批評の理由
 1 もし批評・評論がこの世になかったら
 2 公衆、世間、一般読者
 3 戦争と批評
 4 無名性


Ⅳ ことばの批評
 1 批評のことばはなぜ重く難しいのか
 2 なぜやさしいことも難しいのか
 3 なぜことばは二つに分かれるのか
 4 電子の言葉の贈り物


Ⅴ 批評の未来
 1 平明さの基礎
 2 批評と世間
 3 「面白い」と批評の基準
 4 一階の批評へ


あとがき

加藤さんのことばのために……………高橋源一郎

ISBN:9784006023171
出版社:岩波書店
判型:文庫
ページ数:290ページ
定価:1120円(本体)
発行年月日:2020年01月
発売日:2020年01月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DSA