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皇帝たちの中国史

著:宮脇 淳子

紙版

内容紹介

中国人も知らない歴史の真実!

中国史はなぜわかりにくいのか?
国名も違えば、民族も違う――それなのに「中国5000年」の歴史などという真っ赤な嘘をつくからわからなくなる。
日本では歴史教科書で中国という国の歴史がずっと続いているように教えられるが、中国という国があったわけではない。皇帝たちがそれぞれ異なる国をつくって、その国が交代しただけ。
フランス大革命でブルボン王朝が倒れたが、フランスがフランスであることは変わらない。しかしシナの最初の皇帝である始皇帝のあと、武帝が建てた漢はまったく別の国家と見なければならない。そうなると中華人民共和国はわずか70年の歴史しかないことになる。
本書は、始皇帝、漢の武帝など古代シナの皇帝たちから、元のフビライ・ハーン、明の朱元璋、清の康熙帝など歴代皇帝たちの治乱興亡を中心に、これまでの通説を根底から見直し、日本人には想像もつかない誤解もプロパガンダもたっぷりのシナの歴史の謎を解明する。

第一章 中国(シナ)とは何か──黎明期から秦漢統一帝国
・中国人はどこから来たのか──野蛮人が都市に住んで中国人に成り上がった
・始皇帝がシナをつくった──皇帝は中国最大の資本家
・焚書は文字統一のため──中国語というフィクションは始皇帝に始まる

第二章 世界帝国の真実──後漢から唐の衰退まで
・ハンパでない人口激減を繰り返すシナの歴史
・毛沢東の大躍進で人口の十分の一が死んだが、後漢末の人口は十分の一になった
・「世界帝国」としての唐──中央アジアの国際的な人々がつくった国

第三章 モンゴル帝国の興亡──五代十国から元朝まで
・中華思想は宋から始まった──遼と金を野蛮人として蔑む負け惜しみの思想
・モンゴルはなぜ大帝国になったのか?──民主的選挙と婚姻政策
・パックス・モンゴリカ──中国の省の起源は元にあり 

第四章 秘密結社が建国した明王朝
・シナ二千年の歴史で、漢人皇帝はたった四分の一
・明のプロパガンダに騙されるな──元朝は滅びていないし、韃靼はモンゴル 
・元明交代期に高麗から李氏朝鮮へ──大陸の政治に連動する朝鮮半島 

第五章 最後はやっぱり異民族の清王朝
・清朝は漢人王朝ではない──女真人(のちの満洲人)によるシナ支配
・公用語は満洲語──漢人は帝国の統治・経営に参加できなかった
・超人的な天才だった康煕帝──文武両道のスーパーマン

著者略歴

著:宮脇 淳子
1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専攻は東洋史。大学院在学中から、東京外国語大学の岡田英弘教授からモンゴル語・満洲語・シナ史を、その後、東京大学の山口瑞鳳教授からチベット語・チベット史を学ぶ。 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員を経て、東京外国語大学、常磐大学、国士舘大学、東京大学などの非常勤講師を歴任。現在、昭和12年学会会長、公益財団法人東洋文庫研究員としても活躍。 著書に『封印された中国近現代史』(ビジネス社)、『世界史のなかの蒙古襲来』(扶桑社)、『中国・韓国の正体』(WAC)、『最後の遊牧帝国』(講談社)、『どの教科書にも書かれていない 日本人のための世界史』(KADOKAWA)、『かわいそうな歴史の国の中国人』『悲しい歴史の国の韓国人』『日本人が教えたい新しい世界史』『満洲国から見た近現代史の真実』(徳間書店)などがある。

ISBN:9784198649937
出版社:徳間書店
判型:4-6
ページ数:336ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPC