名画の中の恋人たち
監:永井 龍之介
内容紹介
絵画に興味がある人も、ない人も、「人の恋愛」に興味があるなら誰もが読みたくなる、天才画家たちの恋愛事情読本。
お気に入りの風景、目の前に置いてある美しい器、歴史の名場面など、絵画のテーマはいくつもありますが、そのなかで、古今東西の画家たちが最大の関心事としてきたテーマが「恋愛」です。
たとえば、クリムトは生涯にわたって女性像を描き続け、そのモデルと関係をもって、少なくとも14人もの子どもをもうけました。
ピカソも恋多き画家で、つき合う女性が変わるごとに絵画の作風も変わりました。一時は“四角関係”という困った状況に陥りますが、その泥沼のなかで大作『ゲルニカ』を完成させています。
ダ・ヴィンチも恋に身を焦がした画家のひとり。男色家のダ・ヴィンチはサライという美少年を寵愛し、彼をモデルに蠱惑的な『洗礼者ヨハネ』という宗教画を描きました。あの『モナ・リザ』も、実はサライがモデルではないかといわれているのです。
本書では、そんな26編の物語をたくさんの写真とともに紹介しています。
小説や映画も顔負けの恋愛劇を心ゆくまで堪能してください。
目次
第1章 運命のひとを追いかけて
『接吻』クリムト/『ラ・フォルナリーナ』ラファエロ/『アルルの寝室』ゴッホ/『吸血鬼』ムンク/『ムーラン・ルージュのラ・グリュ』ロートレック/『大きな帽子をかぶったジャンヌ・エビュテルヌ』モディリアーニ/『3人の若い女』ローランサン/『ジスモンダ』ミュシャ
第2章 愛の秘めごと
『ベアタ・ベアトリクス』ロセッティ/『抱擁(恋人たち)』シーレ/『ゲルニカ』ピカソ/『田舎のダンス・都会のダンス』ルノワール/『接吻』アイエツ/『折れた背骨』フリーダ・カーロ
第3章 さまざまな家族のカタチ
『散歩、日傘をさす女性』モネ/『青衣の女』フェルメール/『マネとマネ夫人』ドガ/『浴槽の裸婦』ボナール/『ポルト・リガトの聖母』ダリ/『キュクロプス』ルドン/『アルノルフィーニ夫妻の肖像』ファン・エイク
第4章 普通じゃない色恋の世界
『洗礼者ヨハネ』ダ・ヴィンチ/『最後の審判』ミケランジェロ/『眠り』クールベ/『ピグマリオンとガラテア』ジェローム/『閂』フラゴナール