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講談社文芸文庫

深淵と浮遊 現代作家自己ベストセレクション

著:伊藤 比呂美
著:小川 洋子
編:高原 英理

紙版

内容紹介

アンソロジスト高原英理の呼びかけで実現した、未だかつてない「作家自己ベスト作品集」。

「そう来たか!」と意表を突くセレクトから納得の王道的傑作まで。
短編小説、随筆、短歌、経典の評釈――

現代文学の最前線を牽引する文学者たちが挙げた「自己ベスト作品」を集成した豪華アンソロジー。

「編者が作品を選ばない」
この編纂方法でなければ一堂に会することはなかった、それぞれの作家固有の文学観と達成を示す煌びやかな収録作品群の妙を堪能できる、奇跡の一書!


「これまでいくつかアンソロジーを編んできて、ほぼどれもありがたい反響をいただき、よい仕事をしたと自負もしているが、ただ、ときに内心忸怩たる思いがないではなかった。どこまでいってもこの自分の視点からしか見られないことの無念である。自分のまるで考えもしなかった視界を開く方法はないか。
こうして当アンソロジーのプランは生まれた。参加していただける個々の作家自身の決定にお任せする。それは私などの狭い先入観を裏切って思いもよらない豊饒な結果を生むだろう。ご覧いただきたい」
(編者・高原英理氏解説より)


〈収録作品〉
伊藤比呂美「読み解き「懺悔文」女がひとり、海千山千になるまで」
小川洋子「愛犬ベネディクト」
高原英理「ブルトンの遺言」 
多和田葉子「胞子」 
筒井康隆「ペニスに命中」
古井由吉「瓦礫の陰に」
穂村弘「いろいろ」 
堀江敏幸「のぼりとのスナフキン」
町田康「逆水戸」
山田詠美「間食」

目次

伊藤比呂美「読み解き「懺悔文」女がひとり、海千山千になるまで」
小川洋子「愛犬ベネディクト」
高原英理「ブルトンの遺言」 
多和田葉子「胞子」 
筒井康隆「ペニスに命中」
古井由吉「瓦礫の陰に」
穂村弘「いろいろ」 
堀江敏幸「のぼりとのスナフキン」
町田康「逆水戸」
山田詠美「間食」

著者略歴

著:伊藤 比呂美
1955年東京都生まれ。詩人。青山学院大学入学後に詩を書き始め、78年現代詩手帖賞、99年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、07年『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞、08年同作で紫式部文学賞。他の著書『たそがれてゆく子さん』『切腹考』『犬心』『日本ノ霊異ナ話』『続・伊藤比呂美詩集』『たどたどしく声に出して読む歎異抄』『閉経記』など。
著:小川 洋子
1962年岡山県生まれ。小説家。早稲田大学第一文学部卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞、91年「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞。他の著書『口笛の上手な白雪姫』『琥珀のまたたき』『最果てアーケード』『猫を抱いて象と泳ぐ』など。
編:高原 英理
1959年三重県生まれ。小説家、文芸評論家。立教大学文学部卒業。東京工業大学大学院博士課程修了。85年「少女のための鏖殺作法」で幻想文学新人賞、96年「語りの事故現場」で群像新人賞評論部門優秀作。他の著書『エイリア奇譚集』『歌人紫宮透の短くはるかな生涯』『不機嫌な姫とブルックナー団』、編著に『ガール・イン・ザ・ダーク 少女のためのゴシック文学館』『リテラリーゴシック・イン・ジャパン-文学的ゴシック作品選』『ファイン/キュート 素敵かわいい作品選』など。

ISBN:9784065178737
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:336ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DNT
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ