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国際社会を支配する地政学の思考法 歴史・情報・大衆を操作すれば他国を思い通りにできる

著:ペドロ・バーニョス
他訳:金関 あさ
他訳:村岡 直子

紙版

内容紹介

隣国を出し抜き、大衆をコントロールする権力者たちの「16の戦略」とは?
国防・諜報の裏の裏まで知り尽くしたトップレベルの軍事戦略家が、勝ち残る国がやっていること・やらないことを、歴史上の出来事や最新の世界情勢をもとに明かす。

世界はまるで、学校の教室のようなものだ。権力を握り影響力をおよぼす「リーダータイプの子」は、その力をみんなのために使うとは限らない。自分のパワーを誇示し、弱い者や気に入らない子を徹底していじめることもある。
リーダーの周りにいる「取り巻きの子」は、強いリーダーにこびへつらって自分の立ち位置を守る。「いじめられっ子」を残酷にいびるのは、リーダーよりも取り巻きの子のほうだったりする。
リーダーのグループには入らず、べつに権力も望まない「マイペースを貫く子」も存在するが、彼らとは別に「どんな活動にも参加しない子」もいる。彼らはかたくなで、誰かに馬鹿にされたら、思ってもみないような過剰反応する。
さあ、どの国が、どの子だろう? 

権力者の偽善とかけひき、カネ、情報、大衆、宗教、善意さえも武器にするしたたかな権力者たち。国際社会のパワーゲームで、これからの世界が地政学的に見えてくる。

〇世界一“隣人”が多い国・中国の黒い本音
〇“善人主義”を掲げる米国の野心
〇あえて“マッドマン”を装う? 金正恩とトランプ
〇キューバ戦争とイエロージャーナリズムの誕生
〇金が欲しければ、戦争を準備せよ
〇ソロスが操る多国籍グループ企業

地政学とはそもそも、地理的位置や歴史に基づいた政治や国家戦略だった。
だが、グローバル時代を迎えた今、「地球全体」を隣国として考える必要が出てくる。
つまり現代の地政学とは、「国際規模の事柄に影響をおよぼす目的で展開される、すべての活動」である。

目次

〇地政学と地政戦略学
〇世界とはどのようなものか
〇武器としての経済
〇歴史の確かな重み
〇抑止力と包囲網のゲーム
〇民族性への無理解
〇地政学上の8つの大罪

1 “ハシゴを蹴り倒す”戦略
2 “隣人“を弱らせる戦略
3 上手にあざむく“演技派”の戦略
4 “ブレイキング・ポイント”の戦略
5 分裂させる戦略
6 間接的に支配する戦略
7 法を歪曲する戦略
8 権利と権力の戦略
9 敵をつくり出す戦略
10 大衆を操る戦略
11 フェイクニュースの戦略
12 貧者の名のもとの戦略
13 不和の種をまく戦略
14 宗教を使った戦略
15 善人主義という戦略
16 マッドマン戦略

著者略歴

著:ペドロ・バーニョス
スペイン軍の予備役大佐、欧州合同軍(本部フランス)の防諜・治安部隊の長官を歴任。旧ユーゴスラビアの平和維持活動に参加。地政学、国家戦略、防衛政策、安全保障、テロリズム、諜報活動、国際関係の第一人者でもある。
他訳:金関 あさ
ヨーロッパ大学マドリード校社会科学コミュニケーション学部修士課程修了。現在、駐日スペイン大使館経済商務部に勤務する傍ら、スペイン語翻訳やスペインに関する執筆を手がけている。共著に『現代スペイン情報ハンドブック』(三修社)、『アニメーション監督 原恵一』(晶文社)、『スペイン文化事典』(丸善)、『日本・スペイン交流史』(れんが書房新社)、訳書に『ラウルにあこがれて』(穂高書店)、共訳書に『ハメス・ロドリゲス 信じる』(実業之日本社)がある。
他訳:村岡 直子
同志社大学文学部卒業。現在、スペイン語講師を務める傍ら、スペイン語の翻訳や校正を手がけている。訳書に『ラスト・ウェイ・アウト』(早川書房)、『ぼくを燃やす炎』(サウザンブックス)、『ヴィジュアル版 スペイン王家の歴史』(原書房、青砥直子名義)などがある。

ISBN:9784065175651
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:466ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS