ハルキ文庫
トラットリア代官山
著:斎藤 千輪
紙版
内容紹介
「美味しい」は、どんな悲しみも痛みも、瞬時に溶かす魔法の呪文!
代官山の路地裏に佇む「トラットリア代官山」は、イタリアンの極上料理で、
悩める人々をおもてなしします。
華やかさと古き良き時代の面影が混在する代官山。
その路地裏に佇む「トラットリア代官山」には、様々な事情を抱えるお客様が訪れる。
迎えるのは、亡き父から受け継いだ店を気丈に守り続ける、男装の女支配人・大須薫と、
彼女を支える天涯孤独の年下敏腕シェフ・安東怜。
二人が京野菜の創作イタリアンと機転の利いたおもてなしで、
ゲストを悩ます問題を解決に導いていく――。
ハイソな街の陰にある人間同士の絆を、極上の料理と共に描く優しいグルメ小説。
目次
問題解決メニュー①「加茂ナスのマリネ」
結婚して代官山の高級マンションで暮らす友人に、嫉妬めいた感情を覚える独身アラサー女子。
彼女が思いついた復讐計画とは?
問題解決メニュー②「和牛入りライスコロッケ」
転落事故で記憶を失った父親と愛犬の失踪に、心を痛める映画サイト編集者。
父の記憶が蘇ったとき、意外な事実が判明する。
問題解決メニュー③「金糸瓜のカルボナーラ」
セレブな男性と背伸びして付き合う若きネイリストが、ふと抱いた彼への疑念。
やがて思いも寄らぬ事件に巻き込まれてしまい……?
問題解決メニュー④「シェリー酒のベネンシア」
スマホを片時も離さない多忙なIT企業の青年社長。
メイン料理に難癖をつけ始めた彼によって、店内が大騒ぎに!