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現代日本の音楽

ヴィオラとピアノのためのソナタ

作曲:矢代 秋雄

紙版

内容紹介

早逝の作曲家・矢代秋雄1949年の若さ溢れる作品。当時の日本ヴィオラ界第一人者であった河野俊達に捧げられたが、戦後の混乱や河野のアメリカ移住、矢代のフランス留学などと重なり、その後長く陽の目を見ることがなかった。
3つの楽章からなり、第1楽章は、日本的な2つのメロディをフランス風手法で肉付けしたソナタ形式。第2楽章は、ほのぼのとした日本風の子守歌。第3楽章は、矢代が敬愛したラヴェルの影響が強く感じられる自由なロンドとなっている。ヴィオラの低い音域が非常に効果的に使われている一方で、高音域も随所に使われており、さらにオクターヴの重音奏法なども当時としては難易度の高い作品であったといえるが、現代では多くのヴィオラ演奏者が愛奏できる作品である。未完であったヴィオラ・パート終結部は、弟子の西村朗の補筆による。

著者略歴

作曲:矢代 秋雄
1929年生まれ。東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)で、池内友次郎や伊福部昭から作曲を学んだ。在学中ピアノ曲をはじめ精力的に創作し、1951年にパリ音楽院に留学。1956年に帰国後は、《交響曲》《チェロ協奏曲》《ピアノ協奏曲》等数々の名作を生み出し、毎日音楽賞、尾高賞、芸術祭奨励賞など受賞した。また、戯曲音楽や第11回札幌オリンピック委嘱作品《白銀の祭典》なども作曲している。1974年には東京藝術大学音楽学部の教授に就任し後進の指導にも尽力した。1976年急逝。

ISBN:9784276922365
出版社:音楽之友社
判型:A4
ページ数:52ページ
価格:4500円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月16日
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