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講談社文芸文庫

ヒューマニズム考 人間であること

著:渡辺 一夫

紙版

内容紹介

「それは人間であることとなんの関係があるのか。」
フランス・ルネサンス文学の泰斗が、宗教改革をはじめさまざまな価値の転換に翻弄されながらも、その思想を貫いたユマニスト(ヒューマニスト)たち――エラスムス、ラブレー、モンテーニュらを通して、「人間らしく生きようとする心根と、そのために必要な、時代を見透す眼をもつこと」の尊さを平易な文章で伝える名著。

●大江健三郎氏による、本書の底本(講談社現代新書版、1973年)への推薦の言葉より
〈この平易な小冊子にこめられているのは、先生が生涯深められてきた思想である。「人類は所詮滅びるものかもしれない。しかし、抵抗しながら滅びよう。」という言葉を見つめながら、先生はその抵抗の根本の力を明らかにしてゆかれる。〉
  
【目次】      
1 ヒューマニズムということば
2 ユマニスムの発生
3 宗教改革とユマニスム
4 ラブレーとカルヴァン(一)
5 ラブレーとカルヴァン(二)
6 ユマニスムとカルヴィニスム
7 宗教戦争とモンテーニュ
8 新大陸発見とモンテーニュ
9 現代人とユマニスム



著者略歴

著:渡辺 一夫
フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。

ISBN:9784065177556
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:256ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX