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日経文庫 F76

ゲーム理論とマッチング

著:栗野 盛光

紙版

内容紹介

●マーケットデザイン(市場設計)の幅が広がる
1990年半ば以降、日本では翻訳書の出版が相次ぎ、2000年代からは日本の学者による出版も増えてポピュラーになった「ゲーム理論」。相手の利得を探りながら自分の選択を行うという行動は、「戦略論」というタイトルの本にも取り上げられ、経済学を超えて幅広く知られるようになった。
一方で、2012年にアルビン・ロスがノーベル賞を受賞した最大の成果である「マッチング理論」は「自分も選ぶが、相手からも選ばれる」というところに、特徴がある。ロス教授の『Who Gets What』にもあるように、学校選択、就活、臓器移植など、様々な分野で応用が利き、マーケットデザイン(市場設計)の幅が大きく広がった。

●ゲーム理論6:マッチング4
本書は、共にマーケットデザインの分析ツールである「ゲーム理論」と「マッチング理論」を橋渡しする。多くの人が知るゲーム理論は、最新の理論を入れて解説。比較的新興の「マッチング理論」については、著者もかかわる日本の入試制度改革などをはじめ、様々な事例を盛り込む。この分野は日本での浸透は遅れており、啓蒙的な意味合いをもつ。

目次

第1章 なぜゲーム理論の考え方が重要か

第2章 非協力ゲーム理論--個人のインセンティブ

第3章 協力ゲーム理論--集団のインセンティブ

第4章 二部マッチング市場

第5章 配分マッチング市場

著者略歴

著:栗野 盛光
慶應義塾大学経済学部教授
1973年生まれ。京都大学工学部卒業、ピッツバーグ大学経済学部博士課程修了(Ph.D. in Economics)。マックスプランク経済学研究所研究員、マーストリヒト大学経済学部助教、ベルリン社会科学研究所(WZB Berlin)研究員、筑波大学システム情報系社会工学域助教・准教授を経て、2018年4月より現職。

ISBN:9784532114145
出版社:日本経済新聞出版社
判型:新書
ページ数:224ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2019年10月
発売日:2019年10月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA