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フォークナーと日本文学

編:諏訪部 浩一
編:日本ウィリアム・フォークナー協会

紙版

内容紹介

「南北戦争後の優れた文学の復興と同様のことが、ここ数年のうちに日本でも起こるだろう、すなわち、諸君の廃墟と絶望の中から、
世界がその言葉を聞きたいと望むような日本人作家が現れ、日本限りの真実ではなく普遍の真実を語るようになるだろう」
──1955年のフォークナーの予言の意味が今ここに顕在化する。

目次

目次
序章 回顧と展望(諏訪部浩一)

第I部
「歴史離れ」の方途──フォークナーと森鷗外(新田啓子)
小説と「フィロソフィー」──フォークナーと徳田秋声(小林久美子)
家・父・伝説──フォークナーと島崎藤村(後藤和彦)
主観共有の誘惑──フォークナーと谷崎潤一郎・今村夏子(阿部公彦)

第II部
アメリカ南部と日本のジレンマ──フォークナーと横溝正史(大地真介)
近代と育ての〈母〉──フォークナーと太宰治(竹内理矢)
歴史の構想と体現──フォークナーと武田泰淳(笹田直人)
軍隊の描き方──フォークナーと大西巨人(金澤 哲)

第III部
自然とジェンダー、性と死──フォークナーと三島由紀夫(クリストファー・リーガー著/重迫和美訳)
森の谷間のヨクナパトーファ──フォークナーと大江健三郎(藤平育子)
雨宿りの名残り──フォークナーと倉橋由美子(花岡 秀)
「切手ほどの土地」──フォークナーと中上健次(田中敬子)
水の匂い、キャディの行方──フォークナーと津島佑子(千石英世)

第IV部 思い出せ、と男は言う──フォークナーと青山真治(中野学而)
サーガという形式──フォークナーと阿部和重(諏訪部浩一)

補遺「故郷の土地」と外なる世界──ウィリアム・フォークナーと日本作家たち(大橋健三郎著/平石貴樹訳)

ISBN:9784775402627
出版社:松柏社
判型:4-6
ページ数:448ページ
定価:4800円(本体)
発行年月日:2019年10月
発売日:2019年10月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB