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紙幣の日本史

著:加来 耕三

紙版

内容紹介

~お札の肖像から探る意外な歴史エピソード!~
先日、渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎が新紙幣(2024年度~)の肖像に選ばれ、話題となった。
だが実は、肖像のセレクトには「時代背景」や「印刷技術の制約」が絡んでいる。
「時代背景」の観点では、戦前は皇国思想の影響で、天皇と国に尽くした人物(藤原鎌足など)が採用された。
「印刷技術」の観点では、福沢諭吉が起用されるまでは偽造防止の印刷技術が未熟で、偽造しにくいヒゲの人物が優先で選ばれている。
さらに、新旧紙幣の肖像は、実は互いに関連性を持ちつつも、その人物像に「対照的な違い」があることも面白い。
例えば現五千円札の樋口一葉は、貧困のなか活躍した女性作家だが、実は“女”を利用するしたたかさもあったとされ、
新紙幣では、女性の高等教育に尽くした清廉な津田梅子が採用された。
以上、本書では「紙幣の肖像の背景」を検証し、そこにある“知の発見”を読者に提供していく。

目次

序章 「お金」の意外な日本史
第一章 「明治初期」 ~はじめてお札になった肖像たちの正体
第二章 「明治中期」 ~長く愛され続けた肖像たちの真相
第三章 「大正」「昭和」 ~激動の時代の肖像たちの逸話
第四章 「昭和後期」「平成」 ~お馴染みとなった肖像たちの裏話
終章 「令和」 ~新時代を彩る肖像たちの真実

著者略歴

著:加来 耕三
1958年、大阪市生まれ。歴史家・作家。奈良大学文学部史学科卒業。著作は300冊以上。テレビ・ラジオ番組の時代考証や監修も担当し、NHK BSプレミアム「英雄たちの選択」などへの出演も多数。全国各地での講演活動も精力的に行なっている。

ISBN:9784046044921
出版社:KADOKAWA
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年09月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFFJ