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角川ソフィア文庫

印象派の歴史 上

著:ジョン・リウォルド
訳:三浦 篤
訳:坂上 桂子

紙版

内容紹介

19世紀パリ。美と絵画をめぐる伝統と権威に公然と反旗を翻した画家たちがいた。モネ、ルノワール、ピサロ、シスレー、ドガ、セザンヌ、モリゾ。光と色彩の新たな表現を信じた彼らは、やがて「印象主義」の名で呼ばれることとなる。偶然の出会い、友情、対立を超えて、グループ展の実現に奔走する若者たち。しかし第二帝政末期、戦火が忍び寄る――。世界的な第一人者が画家の証言や書簡、同時代資料を渉猟して描く、金字塔的通史。

目次

第1章 1855-1859年
 パリ万国博覧会、一八五五年/フランス美術の展望

第2章 1859-1861年
 モネとブーダン/マネとドガ/アカデミー・スイス/クールベのアトリエ

第3章 1862-1863年
 グレールの画塾/落選者のサロンと美術学校の再編

第4章 1864-1866年
 バルビゾンとその画家たち/新たなサロン/成功と失望

第5章 1866-1868年
 美術批評家としてのゾラ/二度目のパリ万国博覧会/グループ展の計画/モネのさらなる苦難

第6章 1869-1870年
 カフェ・ゲルボワ/日本の浮世絵版画/「ラ・グルヌイエール」

第7章 1870-1871年
 一八七〇年のサロン/普仏戦争と「コミューン」/ロンドンのモネとピサロ

第8章 1872-1873年
 戦後/オーヴェール=シュル=オワーズ/新たなる落選者展(一八七三年)

 原註
 文献目録(上)

著者略歴

著:ジョン・リウォルド
1912年ベルリン生まれのユダヤ系ドイツ人。美術史家、作家、キュレーター。32年にパリのソルボンヌ大学に入学し、36年に博士論文『セザンヌとゾラ』を出版。ナチスの台頭によって亡命者として渡米し、43年よりニューヨーク近代美術館顧問として様々な展覧会を企画する。プリンストン大学、シカゴ大学を経て、71年よりニューヨーク市立大学教授。セザンヌを中心とする印象派研究の権威として多くの著作がある。
訳:三浦 篤
1957年、島根県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はフランス近代美術史、日仏美術交流史。『エドゥアール・マネ 西洋絵画史の革命』(角川選書)など著作多数。
訳:坂上 桂子
東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門は美術史、モダンアート。『ベルト・モリゾ ある女性画家の生きた近代』(小学館)、『ジョルジュ・スーラ 点描のモデルニテ』(ブリュッケ)など著作多数。

ISBN:9784044004835
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:528ページ
定価:1360円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1D