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青弓社ライブラリー 98

政治介入されるテレビ

武器としての放送法

著:村上 勝彦

紙版

内容紹介

国家統制ともいえる政府のテレビ報道番組への介入に警鐘を乱打し、憲法同様に国に「放送の自由を守る」ことを義務づけた放送法が戦前・戦中の戦意高揚の反省に起源をもち、行政指導という介入を防ぐ武器だとして、法律に基づく放送局の自律と自由を訴える。

目次

はじめに
 
第1章 官邸の強化と無知な放送局
 1 強まる官邸主導の情報発信
 2 番組への行政指導
 
第2章 放送法を知ろう
 1 放送法は何のために
 2 番組資料と放送局
 3 異様な免許制度
 
第3章 政府の番組への関与
 1 郵政省の解釈変更
 2 放送局は行政指導に無抵抗
 3 繰り返される法規制の動きとふらつく放送局
 4 行政指導への批判

第4章 放送局の自律機能
 1 放送番組審議会
 2 放送番組審議会議事録の問題
 3 放送番組審議会議事録は非公開
 
第5章 自律のためのBPO
 1 外圧から生まれたBPO
 2 各国の放送規制
 
第6章 放送局を支える制作会社
 1 関西テレビ『発掘!あるある大事典』報告書から
 2 BPO決定からみえる制作体制
 
第7章 自由を守るために
 1 取材源の秘匿
 2 自律しよう

資料
 1 行政指導一覧
 2 放送法改正の流れ
 3 放送法の関連条項

おわりに

著者略歴

著:村上 勝彦
1953年、富山県生まれ。東京大学卒業。NHKで記者として20年以上勤務し、その後、編成局や経営計画などを担当。退職後にBPO(放送倫理・番組向上機構)事務局に在職し、「放送の自由」に関わった。論文に「放送法第175条資料の提出と総務省通知――放送法施行令を逸脱した通知と放送事業者の対応」(「マス・コミュニケーション研究」第94号)。

ISBN:9784787234575
出版社:青弓社
判型:4-6
ページ数:204ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNTC