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講談社現代新書

愛と欲望の三国志

著:箱崎 みどり

紙版

内容紹介

「三国志」は『万葉集』『太平記』にも登場する。江戸時代には、張飛と関羽が女性になる物語や、劉備と孔明が交わる春画もつくられた。日中戦争期には「三国志」ブームが訪れた……etc

日本の歴史は「三国志」とともに歩んできた!「三国志」を愛してやまない東大卒女子アナが、その真髄を全く新しい角度から探究する。

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『三国志演義』は、中国四千年の歴史の中で、一瞬とも言える百年ほどの時代を描いた小説なのに、なぜか日本人は「三国志」が大好き。どうして、「三国志」は日本で人気があるのでしょうか。

「日本でずっと読まれてきたから」――そうなのです、日本の歴史は、ずっと「三国志」とともに歩んできたのです。

第一章では、『三国志演義』のあらましと、私がどんな「三国志」に触れてきたのか、という「三国志の個人史」、第二章では、現代作家による『三国志演義』の多彩な世界をご紹介します。

第一章、第二章は、今、どんな日本語の「三国志」があるのかというブックガイドとしてもお使いいただけます。

今だけではなく日本で長きにわたって「三国志」が読まれてきたということを、卑弥呼から江戸時代までを第三章・第四章で、明治時代以降を第五章でご紹介します。

そして、第六章では、現代に繋がる日中戦争期の「三国志」ブームに迫ってみましょう。日中戦争下に花開いた日本語の「三国志」が、ほぼそのままの姿で、戦後の「三国志」ブームを作っていくのです。

ーー「はじめに」より

著者略歴

著:箱崎 みどり
1986年、東京都生まれ。ニッポン放送アナウンサー。気象予報士。東京大学大学院総合文化研究科(超域文化科学専攻比較文学比較文化コース)修士課程修了。論文に、「日中戦争期における『三国志演義』再話の特色」(『比較文学・文化論集』29号、2012年)、「近代日本における諸葛亮の評伝をめぐって」(『三國志研究』第9号、2014年)など。これまでの担当番組は、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」「テリー伊藤のフライデースクープ そこまで言うか!」「高嶋ひでたけのあさラジ!」「草野満代 夕暮れWONDER4」、全国28局ネット「ミュージックスクランブル」など。

ISBN:9784065171912
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPC