出版社を探す

ヴォルフ=フェラーリ オペラの世界

オペラ作品分析

著:岡元 敦司

紙版

内容紹介

ヴォルフ=フェラーリはイタリア・オペラの伝統的な「美しい旋律」と
「美しい言葉と韻律」を伝承し、真実を追究した作曲家だった。

現実に追われ、慌ただしい日々にこそ、この美しき理想に心を開くのだ。
――ラファエロ・デ・レンスィス

優れた音楽家でもある岡元敦司はボローニャで学び、音楽研究の能力の高さを私たちに証明してくれた。
知識と好奇心に満ちた研究家であり、熟達した声楽教師としても著しい研究領域を持っている。
――ボローニャ国立音楽院教授 ニコレッタ・コンティ
(帯文より)

近代イタリアの作曲家、エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリのオペラ作品の魅力に、その波乱に満ちた生涯と、代表作《スザンナの秘密》の成り立ちと音楽分析を中心とした音楽研究から迫る。
巻末に《スザンナの秘密》の対訳・解説付き。

目次

凡例
はじめに

第一章 ヴォルフ=フェラーリの素顔とその人生
エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの生涯
1、サン・バルナーバ
2、ローマ
3、ミュンヘン・ホロジー美術学校
4、ミュンヘン音楽アカデミー
5、ヴェルディとの出会い
6、ミラノ再び
7、《チェネレントラ》
8、亡命
9、ヴェネツィア再び
10、ゴルドーニとの出会い
11、マリピエーロとの出会い
12、《スザンナの秘密》の大成功
13、イタリアで認められる
14、第1次世界大戦
15、《スライ》の功績
16、ゴルドーニ作品をもう一度
17、終幕

第二章 エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの作品
主なオペラ作品について
1、《好奇心の強い女たち》
2、《4人の田舎者》
3、《イドメネオ》改訂版
4、《その他オペラ作品についての概要》

第三章 オペラ作品分析
《スザンナの秘密》の成り立ちと音楽分析
1、作品の背景と構成について
2、インテルメッツォとその成り立ち
3、幕間劇の定義
4、着想までの影響作品とその経緯
5、物語の舞台ピエモンテ州について
6、台本とその言葉にある音楽
7、エンリコ・ゴリシャーニ
8、演奏形態の比較
9、スコアに記載された練習番号について
10、《スザンナの秘密》音楽分析と10の項目
  1)前奏曲
  2)ジルのモノローグ
  3)ジルの困惑
  4)愛の思い出
  5)ジルの疑念
  6)間奏曲
  7)スザンナの秘密
  8)ジルの嫉妬
  9)煙の歌
  10)和解

第四章 《スザンナの秘密》の記録
イタリアにおける公演記録とその配役の傾向

参考文献
おわりに

付録 《スザンナの秘密》対訳・解説

著者略歴

著:岡元 敦司
声楽家。
1978年北海道生まれ。国立音楽大学音楽学部首席卒業、東京藝術大学大学院修士課程修了、卒業時に矢田部賞、NTTドコモ賞受賞。
皇居桃華楽堂にて御前演奏会に出演。8年間イタリア・ボローニャに在住、平成23年度文化庁新進芸術家海外派遣研修生としてボローニャ国立音楽院に留学。

ISBN:9784891153670
出版社:中西出版
判型:A5
ページ数:190ページ
価格:3000円(本体)
発行年月日:2019年07月
発売日:2019年08月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVLF