健康をマネジメントする
人生100年時代、あなたの身体は「資産」である。
著:横山 啓太郎
内容紹介
人生100年時代は「死ねない時代」。
「健康な身体」こそ、あなたが所有しているもののなかで最も貴重な財産です。
いわゆる「ピンピンコロリ」で天寿を全うする人は20人に1人。
ほとんどの人は「寝たきり」や「認知症」を経て最期を迎えるのが現実です。
医療の発達によって寿命は急速に延びていますが、それに伴い今後ますます「寝たきり」や「認知症」の期間が長くなる「死ねないリスク」に直面することになると思われます。
つまり、70代、80代で健康を維持できる人とできない人で、人生の充実度に雲泥の差が出てくるのは明らかでしょう。
そこで大事になってくるのが、生活習慣病の管理、すなわち「健康マネジメント」です。
できるだけ老化を遅らせ、100年使える体をつくる。
人生100年を戦略的に生きる意識をもって、健康マネジメントに取り組みましょう。
スティーブン・コヴィーの『7つの習慣』で、第3の習慣として紹介されているのが「最優先事項を優先する」。
そこでは「緊急でないが重要なこと」にいかにリソースを割けるかが人生の充実度を左右すると述べられています。
食事の管理、運動の習慣、禁煙……
これらも「緊急の課題ではない」ためついつい後回しにしてしまって、なかなか実行できないという人が大多数でしょう。
そこを、どう「実行できる自分」に変えていけるか――
本書は慈恵医大で「行動変容外来」を開設、新型人間ドック「ライフデザインドック」を始めた著者が、「健康マネジメント」の3段階を詳しく解説、今度こそ「実行できる自分」に変わる方法を紹介した1冊です。
目次
はじめに
急性疾患で死ななくなった日本人
「老化」に対し、薬は無力
マインドと習慣を変え、老化を遅らせるしかない
自分に合った健康マネジメントで100年使える体をつくる
第1章 現代医療は人生100年に対応していない
「人生100年時代」は「死ねない時代」
「人生100年」なのに、医療は「人生70年」のまま
「老化」に対して現代医療はお手上げ状態
現代医療は「マーカー偏重」
私の診療スタイルを変えさせた患者さん
老化に効くのは「習慣」を軸とした健康マネジメント
患者さんの気づきと習慣化を助ける「行動変容外来」
第2章 健康マネジメントで人生100年を幸せに生きる
ますます長くなる定年後の人生をどう生きるか
どうせ長生きするなら主体的に健康を選ぶべき
本人は健康意識を高めなければ幸せになれない
なぜ桂歌丸さんは酸素チューブ姿で高座にあがったか
「緊急でないが重要なこと」が未来を変える
第3章 健康マネジメントの第1段階「マインドを変える」
健康マネジメントは「アセットマネジメント」
「自己肯定感」が低いから習慣化に失敗する
自己肯定感を保つ① 自分を客観視する
自己肯定感を保つ② 自分の「好き」に落としこむ
自己肯定感を保つ③ 自分を甘やかす
自己肯定感を保つ④ 自分でなく「人のせい」にする
自己肯定感を保つ⑤「子育て」するように自分をみる
自己肯定感を保つ⑥「自分にちょうどいいこと」をやる
第4章 健康マネジメントの第2段階「自分を知り、どうありたいかを考える」
個別・連続的・動的データを集める
スマートウォッチで自分の体のデータをとる
健康診断の結果を「継時的」にみる
「10年後老化度チェック」で未来の自分を知る
「性格傾向テスト」で自分の向き不向きを知る
将来「どうありたいか」を考える
トップアスリートは「緊急でないが重要なこと」の達人
第5章 健康マネジメントの第3段階「自分にちょうどいいことを習慣化する」
「マインドフルネス・フック」で自分の体に目を向ける
運動で毛細血管を増やし、認知機能を改善させる
脳の神経細胞ネットワークは年代別に強化する
血圧と塩分の関係を知っておこう
血圧と睡眠の関係を知っておこう
ダイエットに我慢は禁物。低いハードルではじめる
「習慣化のための21のメソッド」で成功体験を積み重ねよう
おわりに
主要参考文献