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インターネット赤ちゃんポストが日本を救う

著:阪口 源太
著:えらいてんちょう
著:にしかわ たく

紙版

内容紹介

親の虐待や育児放棄を理由に国で擁護している約4万5000人の児童のうち、現在約7割が児童養護施設で暮らしています。国連の指針によると児童の成育には家庭が不可欠であり、欧米では児童養護施設への入所よりも養子縁組が主流を占めています。本書ではNPOとしてインターネット赤ちゃんポストを運営し、子どもの幸せを第一に考えた養子縁組を支援してきた著者が国の制度である特別養子縁組を解説。実親との親子関係を解消し、養親の元で新たな成育環境を獲得することができる特別養子縁組の有効性を、マンガと文章のミックスで検証していきます。

目次

はじめに

第1章 児童養護の理想と現実
・少子化対策の必要性に迫られる現代
・児童養護施設ではすべてを解決できない
・養親の元で育てる「特別養子縁組」の推奨
・実親の親権が強すぎる日本
・慎重になり過ぎる専門機関

第2章 残された実母[マンガ]
・結婚への過剰な慎重さが生むデメリット
・人生を力強く支えるセーフティネットの創出を
・実親と養親どちらの育児も尊い

第3章 養子縁組を撤回した実母[マンガ]
・生活保護は人生の保険として活用する
・受給資格を確認する扶養照会の現状
・養子縁組には撤回するケースも

第4章 不妊を経験した養親希望者[マンガ]
・不妊は意外に多いという事実 
・自ら味わった「待機里親」の無念 
・日本では養子を出す人は貴重な存在 
・法的な部分では追い風が吹いている 
・実親が安心して養子を送り出せる環境を 
・多くのNPOに補助金が回らない現状 

第5章 単親育児に悩む実父[マンガ]
・国内の単親世帯の現状 
・複合的な要因で虐待が起こりやすい 
・大きな病気やケガを負う可能性も 

第6章 児童養護施設で暮らす子ども[マンガ]
・児童養護施設とはどんなところか 
・実質的な「親」の不在 
・子どもの所属が不安定になってしまう 

第7章 養子縁組NPOスタッフの日常[マンガ]
・NPO法人 全国おやこ福祉支援センターについて 
・養子縁組団体スタッフの日常―スタッフ石倉の場合 

第8章 児童養護施設で育った成人[マンガ]
・児童一人一人が異なる事情を持つ 
・職員には極めて難しいケアが求められる 
・「子どもの権利」という問題 

第9章 子どもが健やかに育つ「第二の環境」の確立へ 
・子ども自身の権利のために 
・時代背景とともに成熟してきた海外の養子事情 
・子どもが幸せに暮らせる未来へ向けて 

附章1 試験養育期間中の養親からNPOへの手紙 
① さくらちゃんの成長報告
② ひろきくんの成長報告 

附章2 特別養子縁組あっせん法について 

附章3 大阪市による事業不許可通知について 

特別養子縁組を経験する子どもたちのために 阪口源太

私が阪口さんと本書を作りたいと思った理由 えらいてんちょう

著者略歴

著:阪口 源太
1976年福井県生まれ。NPO法人全国おやこ福祉支援センター代表理事。自ら創業したIT会社を売却後、東日本大震災をきっかけに社会起業家に転身し、NPOを設立。大阪を拠点として、特別養子縁組のサポートに携わる。著書に「産んでくれたら200万円 -特別養子縁組の真実-」(Kindle版)がある。
著:えらいてんちょう
1990年東京生まれ。経営コンサルタント。大学卒業後に起業し、リサイクルショップを開店。その後オープンした小さなバーが人気を集め、フランチャイズとして全国に10店舗が加盟している。現在は、コンサルタントのほか投資家としても活動中。著書に「しょぼい起業で生きていく」(イーストプレス)がある。
著:にしかわ たく
1969年東京都生まれ。早稲田大学在学中に『月刊アフタヌーン』でデビュー。著書に『まーこと裁判所へ行こう!』『常岡さん、人質になる。』(ともに共著/エンターブレイン)、『母親やめてもいいですか』(共著/かもがわ文庫)、『ブラック企業やめて上海で暮らしてみました』(共著/扶桑社)などがある。

ISBN:9784584139318
出版社:ベストセラーズ
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年07月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNB