最後の弟子が語る折口信夫
著:岡野 弘彦
紙版
内容紹介
師の晩年に寄り添った?最後の弟子”が語る真実
吉田健一や柳田國男、小林秀雄らとの交流、宮中の仕事、沖縄への思い、口述筆記、顔の青痣……。
昭和22年からその死まで6年半、同居しての晩年の生活と仕事を支えた著者は、まさに折口信夫(1887―1953)の“最後の弟子”。95歳を迎えて、いま遺しておかねばならないと、言葉や心のやりとり、見聞や思い出など、師との濃密な時間を精魂こめて綴った畢生の作。
昭和天皇から今上天皇ご夫妻まで、長く皇室への歌の指南役を務める著者の、山奥での生い立ちや折口との関係が育てた作歌の秘密も垣間見える。
・本書の内容・
草喰む猫/晩年の口述筆記/父母未生以前──師とわが祖の世と/折口春洋/小林秀雄/吉田健一/山本健吉/異境の家/宮中新年歌会始/沖縄と折口信夫/死神の足音を聞く時代/家の昔と、母の手紙/日本人の神/師の六十四年祭を終って/師と親の恩愛/最晩年の詩作/挽歌?春の塔/おわりに(談話)