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岩波文庫 2302-2

独裁と民主政治の社会的起源 下

近代世界形成過程における領主と農民

著:バリントン・ムーア
他訳:宮崎 隆次
他訳:森山 茂徳

紙版

内容紹介

なぜイギリス・フランス・アメリカでは自由民主主義が成立し、日本やドイツではファシズムを招来したのか。ロシアと中国で共産主義革命が起きた理由は何か。各国が経験した近代化の異なる道筋を、社会経済構造の差に注目して説明した比較歴史分析の名著。下巻では、日本・インドを分析し理論的考察を展開する。(解説・小川有美)

目次

第二部 近代世界に向かうアジアの三つの道(承前)

第五章 アジアのファシズム――日 本
 一 上からの革命――新旧の脅威に対する支配諸階級の対応
 二 農民革命の欠如
 三 明治の解決――新地主層と資本主義
 四 政治的帰結――日本ファシズムの本質

第六章 アジアにおけるデモクラシー ――インドとその平和的変革の代償
 一 インドの経験の有意性(レリバンス)
 二 ムガル帝国時代のインド――デモクラシーを阻むもの
 三 村落社会――農民反乱を阻むもの
 四 イギリスの統治とインド社会の変容 一八五七年まで
 五 イギリスの平和 一八五七年から一九四七年まで――地主の楽園か
 六 非暴力によるブルジョワと農民の結合
 七 農民の暴力の程度とその性格
 八 独立及び平和的変革の代償


第三部 理論的意味と客観化

第七章 近代社会への民主的径路
第八章 上からの革命とファシズム
第九章 農民層と革命
終 章 反動的思想と革命的思想
 補論 統計と保守的歴史叙述についての覚書


原 註
訳 註
訳者あとがき
解 説(小川有美)
参考文献索



【上巻内容】
序文・謝辞
第一部 資本主義デモクラシーの革命的起源
 第一章 イギリス――漸進主義に対する暴力の貢献
 第二章 フランスにおける発展と革命
 第三章 アメリカ南北戦争――最後の資本主義革命
第二部 近代世界に向かうアジアの三つの道
 覚 書 ヨーロッパとアジアの政治過程――比較に際しての諸問題
 第四章 中華帝国の衰退と共産主義型近代化の起源
原 註
訳 註
参考文献

ISBN:9784003423028
出版社:岩波書店
判型:文庫
ページ数:592ページ
定価:1440円(本体)
発行年月日:2019年07月
発売日:2019年07月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB