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現代哲学のキーコンセプト 非合理性

著:リサ・ボルトロッティ
訳:鴻 浩介

紙版

内容紹介

理性の営みとしての哲学にとって、「非合理性」はある意味で最も重大なテーマだ。本書は、精神医学や心理学、行動経済学などの成果を参照しながら、非合理性に関する常識を批判し、この多義的な概念の諸相を分析する。人間の不可欠の部分として非合理性を位置づけ、情動、認知、判断、幸福や人生の意味などのテーマに新たな光をあてる。(解説=一ノ瀬正樹)

目次

謝 辞

序 論
 本書の計画
 本書の方法論
 いくつかのテーマ
 本書の構成

1 非合理性と解釈
 1.1 ふるまいを予測・説明する
 1.2 合理性か,それとも理解可能性か?
 1.3 推論の体系的な誤り
 1.4 限界をもった存在にとっての合理性
 1.5 合理性と信念の本性
 結論と含意
 文献案内

2 非合理性と心の健康
 2.1 狂気とは合理的でないことか
 2.2 狂気とは病んでいることか
 2.3 精神医学の診断における非合理性
 2.4 非合理性と行為の責任
 2.5 非合理性,心の健康,そして行為者性
 結論と含意
 文献案内

3 非合理性と選択
 3.1 感情と意思決定
 3.2 感情と道徳的な行為者性
 3.3 直観と意思決定
 3.4 知恵と熟練
 結論と含意
 文献案内

4 非合理性と世界
 4.1 認識的な合理性と科学
 4.2 現実から乖離した信念
 4.3 記憶の歪曲と自己物語
 結論と含意
 文献案内

結 論――非合理な人間の行為者

参考文献
日本語参考文献
解説 非合理性と合理性の伸縮……………一ノ瀬正樹
訳者あとがき
索 引

ISBN:9784000245364
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:214ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2019年07月
発売日:2019年07月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDTK
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDX