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文化的進化論

人びとの価値観と行動が世界をつくりかえる

著:ロナルド・イングルハート
訳:山﨑 聖子

紙版

内容紹介

人びとの価値観と行動は何によってかたちづくられるのか。100か国・40年におよぶ調査に基づき展開される、進化論的近代化論!

生存への安心感の高まりが戦後の世界の発展を支えてきた。いま排外的な権威主義的ポピュリストが支持されるのは、不平等の拡大による生存への安心感の低下が原因である。世界価値観調査をリードしてきた政治/社会心理学の泰斗が不平等、宗教的原理主義、ポピュリズム、人工知能etcに揺れ動く世界のこれまでとこれからを読み解く。

目次

謝辞

序論 本書の概要
第1章 進化論的近代化と文化的変化
第2章 西洋諸国、そして世界における脱物質主義的価値観の台頭
第3章 世界の文化パターン
第4章 世俗化は終焉を迎えるのか?
第5章 文化的変化、遅い変化と速い変化──ジェンダー間の平等と性的指向を律する規範がたどる独特の軌跡について
第6章 社会の女性化と、国のために戦う意欲の減退──「長い平和」の個人レベルの構成要素
第7章 発展と民主主義
第8章 変化する幸福の源
第9章 静かなる「逆革命」──トランプの登場と独裁的ポピュリスト政党の台頭
第10章 人工知能社会の到来

訳者あとがき
付属資料

参考文献
索引

著者略歴

著:ロナルド・イングルハート
ロナルド・イングルハート(Ronald F. Inglehart) ミシガン大学社会研究所研究所名誉教授。1967年シカゴ大学博士号(政治学)。スウェーデンのウプサラ大学、ベルギーのブリュッセル大学、ドイツのリューネブルク大学から名誉博士号取得。物質主義社会の研究や、政治意識の研究で知られる政治学者。『文化的進化論──人びとの価値観と行動が世界をつくりかえる』(山﨑聖子訳、勁草書房、2019年)や『静かなる革命──政治意識と行動様式の変化』(三宅一郎ほか訳、東洋経済新報社、1978年)など、著書は300以上にのぼる。2011年、政治学で最も権威あるヨハン・スクデ政治学賞を受賞。
訳:山﨑 聖子
山﨑 聖子(やまざき せいこ)
電通総研研究主幹。世界価値観調査の日本主宰および科学諮問委員会理事。慶應義塾大学大学院法学研究科国際公法修士。東京大学客員准教授、帝京平成大学講師などを歴任。世界の人びとの意識や価値観の変化をふまえ、社会動向を分析・研究。共著書に『日本人の考え方 世界の人の考え方II──第7回世界価値観調査から見えるもの』(勁草書房、2022)、『世界主要国価値観データブック』(同友館、2008)、訳書に『文化的進化論』(勁草書房、2019)『宗教の凋落?』(勁草書房、2021)他。

ISBN:9784326603183
出版社:勁草書房
判型:A5
ページ数:288ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2019年06月
発売日:2019年06月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB