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中公文庫

クーデターの技術

著:クルツィオ・マラパルテ
訳:手塚 和彰
訳:鈴木 純

紙版

内容紹介

19世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。

著者略歴

著:クルツィオ・マラパルテ
クルツィオ・マラパルテ

イタリア人の作家。父はドイツ人で本名はKurt Erich Suckert.早熟な政治少年で、16歳のとき義勇兵として第一次大戦に参加した。1922年、ファシストのローマ進軍に参加し、1924年にファシスト左派の立場から『国家の征服』誌を創刊。「ファシズム側の最も手ごわいペン」と評される雑誌に成長させた。以後、『ノベチェント』『フィエーラ・レッテラーリア』『スタンパ』等、雑誌・新聞の編集長を務め、両大戦間の文学界、ジャーナリズムに重きをなす。1933年、『クーデターの技術』(1931年刊、本書)がヒトラー攻撃の書として物議を醸して逮捕、流刑となる。後年には、同時代の動乱のなか、左右を問わず自由の敵を批判し、その手法を厳しく論じる立場となり論壇に重きをなした。
訳:手塚 和彰
手塚和彰
1941年生まれ。東京大学法学部卒。東京大学助手、千葉大学教授、青山学院大学教授などを経て、国際交流基金ドイツケルン文化会館長(2011~13年)を務める。現在、弁護士(尚友法律事務所)。
訳:鈴木 純
鈴木純
1949年生まれ。東京大学法学部卒。弁護士登録後、司法試験考査委員(民法担当)、第二東京弁護士会副会長、桐蔭横浜大学法科大学院教授(民事法演習担当)などを務める。現在、弁護士(鈴木純法律事務所)。

ISBN:9784122067516
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:448ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2019年06月
発売日:2019年06月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBF