ひつじ研究叢書(言語編) 122
話し言葉と書き言葉の接点
編:石黒 圭
編:橋本 行洋
紙版
内容紹介
日本語学会2013年度春季大会(大阪大学)において行われた学会シンポジウムをもとにした論文集である。シンポジウムのパネリストに本テーマに関わる第一線の研究者を加えた、計13名による考察。フィクションの言葉やヴァーチャル方言、語用論的視点やコーパスによる視点をとりあげた共時的研究から、古代語や鎌倉時代、明治時代の言葉などをテーマとする通時的研究まで、言語研究の各方面から書き言葉・話し言葉へ迫る。
執筆者:石黒圭、乾善彦、金水敏、今野真二、定延利之、滝浦真人、田中ゆかり、野田春美、野村剛史、橋本行洋、丸山岳彦、屋名池誠、山本真吾
★重版に際し、ISBNコード、価格を変更し、軽装版になりました。
目次
まえがき
Ⅰ 共時的研究
フィクションの話し言葉について 役割語を中心に
金水敏
話し言葉が好む複雑な構造 きもち欠乏症を中心に
定延利之
ヴァーチャル方言の3用法 「打ちことば」を例として
田中ゆかり
疑似独話と読み手意識
野田春美
話し言葉と書き言葉の語用論 日本語の場合
滝浦真人
現代日本語の多重的な節連鎖構造について CSJとBCCWJを用いた分析
丸山岳彦
指示語にみるニュースの話し言葉性
石黒圭
文字の表音性
屋名池誠
Ⅱ 通時的研究
古代における書きことばと話しことば
乾善彦
鎌倉時代口語の認定に関する一考察 延慶本平家物語による証明可能性をめぐる
山本真吾
明治前期の手紙文にみられる「口語体」
野村剛史
書かれたはなしことば
今野真二
「全然」とその振り仮名
橋本行洋
あとがき
索引
執筆者一覧