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中公文庫

鬼神

著:矢野 隆

紙版

内容紹介

山中で育ち、熊をも仕留める大力を持つ坂田公時。彼は武門の頭領・源頼光に従い、武人として都へ上る。身分の境に塗れた都に戸惑う公時は、夜な夜な現れる鬼の噂を耳にする。一方、神の棲まう山・大江山では、人々がしきたりに囚われず自由に暮らしていた。しかし、山を訪れた不審な男を追い払った日から、食糧たる獣たちが姿を消す。頭目の朱天は、民たちの命を守るため、都で盗みを働く決断を下す。公時と朱天。都と山。人と鬼――。交わるはずのない二つの思いが交錯するとき、歴史を揺るがす戦が巻き起こる! 平安史に突如現れる「酒呑童子伝説」の謎。その実像は、生きる権利をかけた人と人との戦争であった。

著者略歴

著:矢野 隆
矢野隆

一九七六年福岡県生まれ。二〇〇八年『蛇衆』にて第二一回小説すばる新人賞を受賞。一八年福岡市文化賞を受賞。痛快な戦闘シーンと大胆な歴史解釈で注目を集める気鋭。近著に『我が名は秀秋』『山よ奔れ』『大ぼら吹きの城』など多数。

ISBN:9784122067400
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:384ページ
定価:780円(本体)
発行年月日:2019年05月
発売日:2019年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ