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中公文庫

よこまち余話

著:木内 昇

紙版

内容紹介

【各紙誌で話題を呼んだ哀しくも愛しい幻想譚、待望の文庫化!】



その人は、もういないかもしれない。

もういなくても――確かにここにいた。



お針子の齣江や向かいの老婆トメさんが、 いつ、どこから来て棲み始めたのか、長屋の誰も知らない。

正体不明の男「雨降らし」が門口に立つとき、 そこには必ず不思議が起こる。


少しずつ姿を変える日々の営みの中に、 ふと立ち上る誰かの面影。

時を超え、降り積もる人々の思い。



路地にあやかしの鈴が響き、 彼女はふたたび彼と出会う――。


「いつかの人々」が囁きかけてくる感動長篇。

著者略歴

著:木内 昇
木内昇

一九六七年東京生まれ。出版社勤務を経て、二〇〇四年に『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。一一年『漂砂のうたう』で直木賞を、一四年『櫛挽道守』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞する。他の著書に『浮世女房洒落日記』『笑い三年、泣き三月。』『ある男』『光炎の人』『球道恋々』『火影に咲く』など。

ISBN:9784122067349
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:320ページ
定価:660円(本体)
発行年月日:2019年05月
発売日:2019年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ