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言葉の色彩と魔法

著:ラフィク・シャミ
絵:ロート・レープ
訳:松永 美穂

紙版

内容紹介

1971年にシリアから亡命して約半世紀。著名なドイツ語作家となったラフィク・シャミは、世界で150万部のベストセラー『夜の語り部』や『空飛ぶ木』『蠅の乳しぼり』などのメルへンあふれる作品を発表し、今なお精力的に書き続けています。
シャミ文学のエッセンスの詰まった本書には、過去の作品から抜粋または一部を書き換えた54編に書き下ろし5編を収録。ダマスカスでの子ども時代の回想、メルヘン仕立ての短編、アラブの政治や民族のメンタリティを風刺的に書いたものなど、多彩なラインナップは、絶妙なおかしみを漂わせながらも哲学的な視点で人間の真理をとらえています。これら59編のショートストーリーすべてに、妻であり画家のロート・レープが絵を描いた珠玉の愛蔵版です。

著者略歴

著:ラフィク・シャミ
著◆ラフィク・シャミ(Rafik Schami)
1946年シリアのダマスカス生まれ。1971年よりドイツ在住。大学で化学を学び、1979年に博士号を取得した。1982年以降、作家として活動し、世界150万部のベストセラー『夜の語り部』や『空飛ぶ木』『蠅の乳しぼり』『モモはなぜJ・Rにほれたのか』『夜と朝のあいだの旅』『ミラード』(以上、西村書店)などを発表。ドイツ語圏におけるもっとも成功した作家の一人である。作品は27の言語に翻訳されており、多数の賞を受賞。『片手いっぱいの星』(岩波書店)でチューリヒの児童文学賞を、2010年に『愛の裏側は闇』(東京創元社)に対してIPPY(独立出版社書籍賞)ゴールドメダル賞を、2011年には忘却に抗し民主主義を支援する文学に対して贈られるゲオルク・グラーザー賞を受賞している。
絵:ロート・レープ
絵◆ロート・レープ(Root Leeb)
1955年ドイツのヴュルツブルク生まれ。大学でドイツ文学、哲学、社会教育学を学ぶ。外国人のためのドイツ語教師として2年間働いた後、ミュンヘンの市電の運転士を6年間務める。現在は作家・画家としてマインツ近郊に在住。ドイツのars vivendi社から2001年に『水曜日は女性サウナの日』、2003年に『トラムの女』(ともに未邦訳)、2012年に長編小説『ヒーロー 家族の肖像』(邦訳は西村書店)を出版。
訳:松永 美穂
訳◆松永 美穂(まつなが みほ)
1958年愛知県生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門はドイツ語圏の現代文学・翻訳論・ジェンダー論。著書に『誤解でございます』(清流出版)、訳書には2000年に毎日出版文化賞特別賞を受賞した『朗読者』(新潮社)、『三十歳』(岩波書店)、『夜の語り部』『ナミコとささやき声』(ともに西村書店)など多数。絵本の訳書には2015年に日本絵本賞翻訳絵本賞を受賞した『ヨハンナの電車のたび』、そのほか『キツネとねがいごと』『たいこたたきの少年』(以上、西村書店)などがある。

ISBN:9784890139989
出版社:西村書店
判型:A4変
ページ数:168ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2019年05月
発売日:2019年05月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB