ハルキ・時代小説文庫
一膳めし屋丸九
著:中島 久枝
紙版
内容紹介
日本橋北詰の魚河岸のほど近く、「丸九」という小さな一膳めし屋がある。
うまいものを知る客たちにも愛される繁盛店だ。たまのごちそうより日々のめしが体をつくるという、
この店を開いた父の教えを守りながら店を切り盛りするのは、今年二十九となったおかみのお高。
たとえばある日の膳は、千住ねぎと薄揚げの熱々のみそ汁、いわしの生姜煮、たくわん漬け、そして温かいひと口汁粉。
さあ、今日の献立は? しあわせは、うまい汁とめし、そしてほんの少しの甘いもの。
おいしくて、にぎやかで、温かい人情派時代小説。