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表現と教養

スキル重視ではない初年次教育の探求

編著:東谷 護
著:石黒 圭
著:ジェームス ドーシー

紙版

内容紹介

いかにスキルを重視した教育を脱し、教養を意識した初年次教育を実践できるか。ライティング教育を中心に表現教育の可能性を論じる。

目次

序 スキル重視の初年次教育からの脱出:教養を意識した表現教育を手がかりとして(東谷 護)

 1 はじめに:本書の立ち位置
 2 初年次教育とは何か
 3 初年次教育のスキル教育を再考するために
 4 本書の構成

第I部 初年次教育におけるライティング教育

1 論文を書くとはどういうことか:日本語表現論の教育実践を手がかりに(石黒 圭)

 1 内容と表現
 2 「論文」と「レポート」
 3 表現面の問題
 4 内容面の問題
 5 まとめ

2 北米における日本語表現教育のいま:ダートマス大学の教育実践を中心に(ジェームス・ドーシー)

 1 はじめに
 2 北米における日本研究史
 3 北米における日本語教育と表現の可能性
 4 結びにかえて:言葉を通じてクリティカル・シンキングと世界観の表現を学ぶ

3 日本語のうち・そと:第二言語としての日本語教育から考える(安部達雄)

 1 はじめに
 2 「学校人格」からいかに離れるか
 3 日本語教師が出す課題例
 4 実際に扱った課題
 5 おわりに

4 初年次教育における論文の書き方指導を考える:日本語学の有効活用は可能か(石黒 圭・飯間浩明・安部達雄(司会:東谷 護))

 1 シンポジウム開催の趣旨説明(東谷)
 2 法学部の初年次教育におけるピア・レスポンスの実践と効果(石黒)
 3 論文・レポートは「クイズ文」で書く(飯間)
 4 想像スル学問ノススメ(安部)
 5 総合討論(東谷・石黒・飯間・安部)

第II部 初年次教育における表現教育

5 STEM+ARTが求められる時代に'ART'をどうとらえるのか:クリエイティブベーシックの実践から考える(谷 美奈)

 1 はじめに
 2 研究の原点としての「アート思考」
 3 「問いの素」を見つけ育む:クリエイティブベーシック
 4 おわりに:素視点の顕在化のために

6 教養/知のトピカとしてのプレゼンテーション:プレゼンテーション教育からみえてくるもの(師玉真理)

 1 はじめに
 2 トピカの位相
 3 教養/知のパラダイム
 4 トピカ的教育実践を考える
 5 結:表現主体の育成に向けて


7 編集者は学術書を編むときに何を考えているのか?:その一例(下平尾直)

あとがき

著者略歴

編著:東谷 護
1965年神奈川県横浜市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。
早稲田大学第一文学部(人文専修),東京芸術大学音楽学部(音楽環境創造科),東京大学教養学部後期課程(比較文学比較芸術コース)非常勤講師,成城大学文芸学部教授(共通教育研究センター専担)を経て,
現 在 愛知県立芸術大学大学院音楽研究科教授(音楽学領域)
専 門 音楽学,ポピュラー音楽研究,戦後日本文化史,初年次教育,教養教育論。

著:石黒 圭
1969年大阪府生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。
現在,国立国語研究所教授(日本語教育研究領域),一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。文化庁文化審議会国語分科会委員。専門は日本語学,日本語教育学。日本語教育学会奨励賞受賞(2009)。
著:ジェームス ドーシー
1961年生まれ。ワシントン大学大学院文学科博士後期課程修了。Ph.D.
現在,ダートマス大学Asian Societies, Cultures, and Languages学科准教授。専門は日本近現代文学。

ISBN:9784779513725
出版社:ナカニシヤ出版
判型:A5
ページ数:204ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2019年03月
発売日:2019年04月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN