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候補者ジェレミー・コービン

「反貧困」から首相への道

著:アレックス・ナンズ
訳:藤澤 みどり
訳:荒井 雅子

紙版

内容紹介

「泡沫党首候補」から「首相候補者」へ――。EU離脱、反緊縮に揺れる英国の新しい参加型政治運動。SNSを駆使した若者の行動は、市民運動や旧来の労組をも巻き込み、ニューレイバーの失墜でどん底状態にあった労働党に奇跡を起こした。「コービン運動」から政党政治の未来が見えてくる! 気鋭のライターによるポップな書き下ろし。

目次

プロローグ 二〇一七年六月七日

第一章 不承不承の党首誕生 …………… 二〇一五年九月一二日
 バックベンチャーから党首へ/三ポンド・サポーター/金融危機が起こした地殻変動

第二章 絶体絶命の窮地――ミリバンド労働党の総選挙敗北…………… 二〇一五年五月七日
 敗因/ニューレイバーの見果てぬ「夢」/ブレア派の処方箋/二つの真実

第三章 絶望からどこへ? ――「求む,反緊縮候補」…………… 二〇一五年五月
 左派の長きにわたる凋落/求む,反緊縮候補/右派の模索/夜明け前

第四章 投票用紙に名前を載せる …………… 二〇一五年六月三~一五日
 とてつもないハードル/ソーシャルメディア作戦/討論集会/怒濤のツイート/コービンの迷い/左派の潜在力/最後の一日

第五章 チーム・コービン …………… 二〇一五年六月~八月
 コービンの優位性/ゼロから生まれたキャンペーン/広がる支持/歴史的転換点

第六章 わが家(ホーム)を探していた一つの運動――反緊縮財政…………… 二〇一五年夏~秋
 草の根の運動家たち/反緊縮のうねり

第七章 労組の持つ力…………… 二〇一五年夏
 組合政治/組合 vs.ブレア派/英国最大労組の決断/もう一つの巨大組合/変化の時/相乗効果

第八章 採決のベル――社会福祉法案 …………… 二〇一五年七月二〇日
 暫定党首の譲歩/党員たちの激怒/党首選への影響

第九章 メディアのパニック …………… 二〇一五年七月二一日
 主要メディアの悪態/『ガーディアン』とニューレイバー/花形コラムニストたち/左派論客たち/裏目に出たメディアのコービン攻撃

第一〇章 傲(おご)れるものは久しからず――ブレア派の運命…………… 二〇一五年夏
 ブレアの傲り/ブレア派の歴史的位置づけ/崩壊

第一一章 コービン・ブーム …………… 二〇一五年夏
 新しい政治運動の勃興/参加型運動/ボランティア/ソーシャルメディア/政策/草の根活動のネットワーク/党を超えた支持の拡大

第一二章 帝国の逆襲 …………… 二〇一五年八月
 手続き上の不正行為の企て――レイバー・パージ/選挙における破滅予想/外交政策に関する中傷/国内政策の曲解

第一三章 勝利と試練 …………… 二〇一五年九月一二日
 勝利後に予想される困難/投票締切前夜/圧勝/祝杯と敵意/影の内閣

第一四章 夏のクーデター …………… 二〇一六年六月二七日
 予測されていたクーデター/「チキン・クーデター」から再びの党首選へ/党員と組合の揺るがぬ支持/「コービンを守れ」とモメンタム/再びの勝利

第一五章 解散総選挙 …………… 二〇一七年四月一八日~六月七日
 第一節 解散総選挙 第一幕
  党首としてのコービン/突然の解散総選挙/政策を一つひとつ浸透させる/失望の統一地方選
 第二節 解散総選挙 第二幕
  マニフェスト漏洩,その意外な効果/保守党の「悲惨なマニフェスト」/ソーシャルメディアの威力/党首事務局 vs.労働党本部
 第三節 解散総選挙 第三幕
  テロと選挙戦/新聞の迷走/テレビでの闘い/二度目のテロ事件/我らは多数だ/投票日
 第四節 解散総選挙 エピローグ


訳者あとがき

人名索引/労働組合・労働党関係主要団体一覧

ISBN:9784000229630
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:424ページ
定価:3700円(本体)
発行年月日:2019年04月
発売日:2019年04月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPL